中５日で先発マウンドに立った背番号17は、アクシデントに見舞われていた。

　現地８月21日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地で行なわれたデトロイト・タイガース戦に「３番・投手」で先発登板をするも、試合直前に分かったという胃腸炎に悩まされ苦心の投球。85球を投げて３失点で今季ワーストの４四球と、散々な内容で今季最短の４イニングで降板した。

　立ち上がりから苦闘を余儀なくされた。先頭打者のライリー・グリーンに初球を打たれてライトスタンドに運ばれると、敵将AJ・ヒンチ曰く「労力をかけさせることができた」というタイガース打線に捕まった。

　２回にも四球が絡んで２死満塁のピンチを招いた大谷。ここはなんとか無失点で乗り切ったものの、４回に２死から連続四球を与えて再び得点圏に出塁させると、ビクター・レイエスに２点タイムリー三塁打を打たれた。
  　試合後に地元紙『LA Times』など現地メディアの取材に応じた大谷は、「最後の最後を抑えて4回投げて、5回までいければもう少しチャンスのあるゲームだったかなと思います」と、“悔い”を口にした。一方でそんな万全ではなかったエースをマウンドに送り出したフィル・ネビン監督代行は、「彼はブルペンから戻ったときから気分が悪く、吐き気がしていた。それでも彼は投げるつもりで、私も任せた」と決断の背景を説明した。

「試合前から厳しいものになるだろうと思ってはいた。４回を終えて、もう打席で打てる状態ではなく、交代させねばならなかった。今日は蒸し暑いのに加え、ショウヘイは気分が優れず、様々なことが重なった。私たちは彼を『スーパーマン』と呼ぶが、今日のようなことはショウヘイが人間なんだと示す一例だろうね。ただ連戦が続くから、4回まで粘ってくれたのは大きかった」

　明日以降もエンジェルスは連戦が続く。そのなかでの大谷のコンディション不良は「明日、フィールドに来たときに彼に尋ねる。私の知っている彼なら『大丈夫。プレーしたい』というだろう」と語ったネビン監督代行にとっても、小さくない悩みの種となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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