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プロ野球

“王超え”も狙える村上宗隆。米メディアも愕然とさせる10冠スラッガーはいつMLBに?「間違いなくNPBで最高のバッターだ」

THE DIGEST編集部

2022.08.27

文字通り手が付けられない状態となっている村上。その打棒には米メディアからも熱視線が注がれている。写真:鈴木颯太朗

文字通り手が付けられない状態となっている村上。その打棒には米メディアからも熱視線が注がれている。写真:鈴木颯太朗

 今シーズン異彩を放ち続けている燕の主砲は、海を越えて垂涎の的となっている。ヤクルトの村上宗隆だ。
【動画】もはや定期の“村神”さま。村上宗隆が放った打った瞬間の確信弾をチェック

 プロ5年目を迎えた22歳は最盛期にあると言っていい。3月からの開幕約2か月で15本塁打と量産の兆しを見せていた村上は、6月に入ってから打率も向上。8月26日時点で打率、本塁打、打点の三冠に加え、両リーグダントツの四球(92個)や長打率(.723)など、驚異の打撃10部門でトップに君臨。8月26日には、1990年に清原和博氏(西武)が到達した22歳11か月というプロ野球最速で通算150号を放った。

 以下は、村上がセ・リーグでトップに立っている主要打撃部門だ。

打率:.326
本塁打:45
打点:111
塁打数:277
得点:87
四球:92
出塁率:.463
長打率:.723
得点圏打率:.354
OPS:1.186
 
 3割を超える高打率を維持しながら、あの王貞治氏(元巨人)が1964年に記録したシーズン55本を超える56本塁打ペースを維持している村上。その存在感は、広島との先の3連戦で7四球(うち申告敬遠4)という結果が物語るように日増しに強まっている。

 そんな22歳の若武者には、米メディアも熱視線を向ける。総合スポーツメディア『Sporting News』は「今シーズンにジャッジは119試合で47本もホームランを打っているが、海の向こうでは、日本の天才であるムラカミが同じような数字を叩き出している」と絶賛。NPBで異彩を放つ打力を、次のように表現した。

「日本のセ・リーグ、ヤクルトスワローズでプレーする22歳の三塁手であるムラカミは、天性のパワーの持ち主で、2017年のNPBドラフトで1巡目指名をされて以来、『世界第2位』とされるNPBで149本(※記事の出た現地時間8月25日時点の数字)のホームランを記録。スムーズなスイングと全方向に飛ばせるパワーに恵まれたムラカミは、間違いなくNPBで最高のバッターだ」

 セ・リーグにおいて三冠王となるのは、1986年のランディ・バース氏(元阪神)がやってのけて以来の快挙。そうなれば、鵜の目鷹の目であるMLBスカウトからの評価もうなぎ登りとなるのは必至である。

 しかし、現在のフリーエージェントルールでは、25歳以下の外国人選手がMLB移籍を目指す際には契約金や年俸が制限されてしまうため、具体的な動きが出てくるのは、もう少し先になると見られている。実際、同メディアも「ムラカミが渡米できるのは25年以降だ。でなければ、彼の才能に見合うだけの金額は得られない」としている。

 いずれにしても、本人も将来的なメジャー移籍の考えを示しており、遅かれ早かれその時が来る可能性は高い。はたして、それまでに村上がどれだけの記録と記憶を日本球界に残すのかは興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

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