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正念場で唸った大谷翔平が7回無失点の快投! ゲレーロJr.をねじ伏せた気迫ピッチに地元実況も感嘆「今日は本当に特別」

THE DIGEST編集部

2022.08.28

マノーアとの緊張感のある投げ合いを気迫で投げ切った大谷。その貫禄の溢れる投球は、まさに圧巻だった。(C)Getty Images

マノーアとの緊張感のある投げ合いを気迫で投げ切った大谷。その貫禄の溢れる投球は、まさに圧巻だった。(C)Getty Images

 手に汗握る投手戦だったからこそ快投は際立った。

 現地時間8月27日に敵地で行なわれているトロント・ブルージェイズ戦に、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、「3番・DH兼投手」で先発。7回(109球)を投げて、被安打2、9奪三振、無失点の好投を披露した。

 ここ2試合続けて白星から見放されていた「投手・大谷」。この日は序盤から冴えていた。初回こそブルージェイズ打線に粘られて28球を要したものの、2回には18球で3者連続三振に切って取ると、3回は16球、4回は10球と、小気味よく打ち取り、いずれも無失点で切り抜ける。

 とりわけ圧巻だったのは、2回の“奪三振ショー”だ。下位打線から始まる局面ではあったのだが、好打者のマット・チャップマンを97.7マイル(約157.2キロ)の4シームで空振り三振に切って取ると、続くライメル・タピアは98.6マイル(約158.6キロ)の4シームで空振り三振に。そしてラストバッターのサンティアゴ・エスピナルは86.9マイル(約139.8キロ)のスライダーで三度空振り三振に仕留めたのである。
 
 変幻自在の投球を披露し、相手打者を手玉に取った大谷。この好投に味方打線も応える。相手先発のアレック・マノーアに5回まで無得点に抑えられていたエンジェルスは、スコアレスで迎えた6回に1死一、三塁の好機で4番のルイス・レンヒーフォがレフトへタイムリーヒットを放って均衡を破った。

 エースの矜持か――。仲間の“援護”を得て球威はより増した。相手の上位打線と対峙した6回裏は、ジョージ・スプリンガーをセカンドフライ、ブラディミール・ゲレーロJr.をサードゴロ、そしてアレハンドロ・カークを平凡なライトフライに打ち取った。いずれも並みいるパワーヒッターたちだったが、1球ごとに「ウンッ」と吠え、力を込めた大谷のボールに押されていた。

 そんな背番号17の投球には、現地識者たちも賛辞を惜しまなかった。米メディア『The Athletic』などに寄稿しているブレント・マグワイア記者が「今日のオオタニの速球のコマンド(コーナーを突くスキル)は驚異的だった」と絶賛し、地元放送局『Bally Sports』の実況が「今日は本当に、本当に特別なように見えます」と称えた。

 結局、大谷は7回も無失点に抑えると、この回で勝利投手の条件を得たまま降板。昨季に並ぶ、自己最多タイとなるシーズン14度目のQSを達成した右腕は、まさにエースと呼ぶに仕事ぶりだった。

構成●THE DIGEST編集部

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