チーム再建に邁進中のマリナーズが22日、大型契約を成立させた。FA市場で大物を獲得したわけではない。メジャー昇格前のマイナーリーガーと最長9年の長期契約を交わしたのだ。マリナーズが未来を託したのは現在23歳のエバン・ホワイト。2017年ドラフト全体17位で入団した一塁手で、プロ入り時から守備での「バレエダンサーのような」華麗な動きが高く評価され、将来のゴールドグラブ候補とも言われている。打撃も順調に成長を遂げ、今季は2Aで98試合に出場して打率.293/出塁率.350/長打率.488、18本塁打を記録。来シーズン中のメジャー昇格が予定されている。
契約内容は6年2400万ドル(約25億9200万円)に3年の球団オプションがついたもので、最大で5500万ドル(約59億4000万円)になる。まだメジャーに昇格していない選手が長期メジャー契約を交わしたのは、ジョナサン・シングルトン(アストロズ)、スコット・キンガリー(フィリーズ)、エロイ・ヒメネス(ホワイトソックス)に次いで史上4人目だが、3Aより上でプレーしたことがない選手では初。このことからも、マリナーズがホワイトを高く買っていることがよく分かる。
長期契約での早期囲い込みは、球団にとっても選手にとっても一つのギャンブルだ。球団側にすれば、もしその選手が期待通りに活躍すれば年俸の高騰を抑制できるメリットがある一方、まったく活躍できなくても年俸を払い続けなければならない。選手側にすれば、かなり早い段階で一生食うに困らないだけのお金を手にできる一方、スーパースターになるくらい活躍しても、実績に比して割安の契約に甘んじなければならない。
ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)はメジャー3年目の途中に4年1250万ドルの契約を結んだが、その後球界最高の二塁手へ成長。MVPを獲得した17年のサラリーは450万ドル。球界最高給が3000万ドルを超えるメジャーリーグでは相当お買い得な額になった。一方、同じアストロズのシングルトンのメジャーでのキャリアは1年余りで終わった。
ホワイトが今後どのようなキャリアを歩むのかは誰にも分からない。ただ一つ言えるのは、マリナーズが彼をチーム再建の中心を担う存在であると考えていることだ。ホワイト以外にも、今年9月にデビューしたカイル・ルイスや、今季マイナーで大活躍した外野手ジャレッド・ケレニック、本格派右腕のローガン・ギルバートなど、多くのプロスペクトが台頭しているマリナーズ。数年後にはかなり楽しみなチームになっているかもしれない。
構成●スラッガー編集部
契約内容は6年2400万ドル(約25億9200万円)に3年の球団オプションがついたもので、最大で5500万ドル(約59億4000万円)になる。まだメジャーに昇格していない選手が長期メジャー契約を交わしたのは、ジョナサン・シングルトン(アストロズ)、スコット・キンガリー(フィリーズ)、エロイ・ヒメネス(ホワイトソックス)に次いで史上4人目だが、3Aより上でプレーしたことがない選手では初。このことからも、マリナーズがホワイトを高く買っていることがよく分かる。
長期契約での早期囲い込みは、球団にとっても選手にとっても一つのギャンブルだ。球団側にすれば、もしその選手が期待通りに活躍すれば年俸の高騰を抑制できるメリットがある一方、まったく活躍できなくても年俸を払い続けなければならない。選手側にすれば、かなり早い段階で一生食うに困らないだけのお金を手にできる一方、スーパースターになるくらい活躍しても、実績に比して割安の契約に甘んじなければならない。
ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)はメジャー3年目の途中に4年1250万ドルの契約を結んだが、その後球界最高の二塁手へ成長。MVPを獲得した17年のサラリーは450万ドル。球界最高給が3000万ドルを超えるメジャーリーグでは相当お買い得な額になった。一方、同じアストロズのシングルトンのメジャーでのキャリアは1年余りで終わった。
ホワイトが今後どのようなキャリアを歩むのかは誰にも分からない。ただ一つ言えるのは、マリナーズが彼をチーム再建の中心を担う存在であると考えていることだ。ホワイト以外にも、今年9月にデビューしたカイル・ルイスや、今季マイナーで大活躍した外野手ジャレッド・ケレニック、本格派右腕のローガン・ギルバートなど、多くのプロスペクトが台頭しているマリナーズ。数年後にはかなり楽しみなチームになっているかもしれない。
構成●スラッガー編集部