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村上宗隆の圧倒的打棒は“ボンズ級”!? 米メディアが伝えたMLBスカウトのリアル評「打撃に重きを置いた三塁手になるか」

THE DIGEST編集部

2022.09.24

MLBを熱狂させているジャッジに負けず劣らずの打撃を見せている村上(左)。この22歳の躍動はMLBの大スターであったボンズ(右)とも比較された。(C)THE DIGEST、(C)Getty Images

MLBを熱狂させているジャッジに負けず劣らずの打撃を見せている村上(左)。この22歳の躍動はMLBの大スターであったボンズ(右)とも比較された。(C)THE DIGEST、(C)Getty Images

 アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)がア・リーグのシーズン最多本塁打記録であるロジャー・マリス氏の61本まで、あと1本に迫っている。MLBでは過去6人しかいない60本の大台に乗せた怪物スラッガーの打棒には、日々ファンや現地記者、メディアが熱狂し続けている。
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 そんなかで、ここ日本からアメリカに小さくない話題を提供している“ヤングスター”がいる。ヤクルト・スワローズの主砲である村上宗隆だ。

 プロ5年目を迎えた22歳の和製大砲は怒涛の快進撃を披露。去る9月13日の巨人戦では、日本人史上最多タイとなる55号をマーク。NPBが誇るレジェンドである王貞治氏(元巨人)が残した大記録に並んだ。

 それ以外にも長打率.736、OPS1.203など図抜けたスタッツを残している若武者は、“野球の本場”でも高い注目度を誇っている。米スポーツ専門サイト『The Ringer』は、「これからどれだけ素晴らしくなれるかというファンの夢をかきたてている」とクローズアップ。今季の圧倒的な活躍を、次のように評した。

「ムラカミは、すべてのカテゴリーでトップに立っており、トリプルクラウン(三冠)も視野に入れながら、日本のシーズン本塁打記録に近づいている。簡単な比較で言えば、彼は全盛期のバリー・ボンズに相当する。日本のプロ野球における90年近い歴史において、最高のシーズンを、とんでもない若さで送っている」
 
 ボンズはMLB史に残る大打者だ。2001年には史上最多となる73本塁打、長打率.863、OPS1.378という圧倒的な成績を残して球史にその名を刻んだ(ドーピング使用でいわくつきではあるが……)。そんな偉才と村上を比較した同メディアは、「身体のタフさがジャッジ並みにある」とも絶賛。さらにありとあらゆる球種やコースを巧みに打ち分けているデータを紹介したうえで、「この男が何かに苦労しているように見えるか? 彼はすべてに対応できる。まさに“ムラゴッド”(村神の意)だ」と記した。

 無論、将来への期待値も高い。米データ専門サイト『Fan Graphs』の成績予測システム「ZiPS」が予測した23歳以下の選手の今後5年間の通算WAR予測ランキングで、村上はワンダー・フランコ(レイズ)とフリオ・ロドリゲス(マリナーズ)に次ぐ3位。この結果を受け、『The Ringer』は「間違いなく世界でも屈指の打者だ」と断言している。

 となれば、気になるのは将来的なメジャー挑戦の可能性だ。同メディアは25歳未満の選手が「国際ボーナスプール制度の対象となる。ゆえに今しばらく時間はかかるだろう」と分析したうえで、あるMLBスカウトが口にした現時点での評価を紹介している。

「カギになるのは、彼が三塁手として留まることができるかどうかだ。彼はヨシ・ツツゴウやセイヤ・スズキよりも、打撃面では遥かに超えていて、現時点で期待が持てる。ラファエル・デバース(レッドソックス)のように打撃に重きを置いた三塁手になるかもしれない。でなければ、レフトに回さるかもしれない」

 列島を熱狂させる打撃を見せつけている村上。その一挙手一投足には、米メディアも熱い視線を注いでいる。

構成●THE DIGEST編集部

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