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白熱のMVP争いの話題は尽きず! ジャッジを推す米記者は「オオタニは愛している。だが、投手でなかったら?」と意見

THE DIGEST編集部

2022.09.25

ジャッジと大谷。ともに歴史的な活躍を見せている二人の争いは大いに注目されている。(C)Getty Images

"どちらも"ヒストリカルな活躍を続けている。だからこそ、アメリカン・リーグを巡る論争は白熱する。

 冒頭の"どちらも"とは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。今季の両雄は揃ってMLBの歴史に残る結果を残しており、タイトルレースは熾烈を極めている。

 昨季に日本人史上2度目のMVPを手にした大谷はMLB史上初となる「シーズン30本塁打&2桁勝利」を達成するなど今季も投打で好調を維持。打っては34本塁打、OPS.893をマークしながら14勝を挙げている。かたやジャッジも史上4人目となるシーズン60本塁打を記録。ロジャー・マリスが1961年に打ち立てたア・リーグのシーズン記録となる61本まで1本差に迫っているのは、もはや周知の通りだ。

 圧倒的な活躍を見せる"偉才"と"怪物"が他の追随を許さず、MVP争いは一騎打ちの様相を呈している。ゆえに米メディアでも連日のように二人の争いは、高い注目を集めるとともに、激しい論争を巻き起こしている。

 あらゆる意見が飛び交うなかで、カナダのスポーツ専門サイト『the Score』は「MVPはジャッジとオオタニのどっちだ」と銘打った特集記事を公開。「ジャッジ派」と「大谷派」のそれぞれの意見を掲載した。
 
 まず、同メディアでジャッジを推挙するシャーキー・ゴットリーブ記者は「オオタニには敬意を表するが、ジャッジは歴史的な快進撃を見せている。今季の60本塁打は彼が紡いでいる物語の始まりに過ぎない。全体的なスタッツを見ても、彼が単なるホームラン打者以上のものであることは証明されている」と断言。そして、次のように続けた。

「私はオオタニを愛している。きっと誰もが同じはずだ。彼は二度と見られない一生に一度の野球のユニコーンだ。だが、彼が投手でなかったらどうだろう? もし、オオタニが投手として投げないレギュラーの外野手であったなら、こうした話題には出てこないだろう」

 無論、大谷を推挙する声も『the Score』は掲載。ブラッド・バーン記者は「真の『一生に一度』を探し求めるならば、史上初の『シーズン30本塁打&2桁勝利』をあげたオオタニに注目すべきだ。2021年の彼でさえできなかったことをやったのだ」と、その唯一無二ぶりを強調。そして、こう論じた。

「オオタニは自分以外に敵がいない境地に達しつつある。これは"価値"の話だ。この曖昧な言葉を定義する方法は無数にある。そのうちのひとつは、選手がチームにとって、何をもたらしているかということが関係する。たしかにジャッジはどのチームにおいてもトップクラスに重要な存在になりえる。しかし、オオタニはエンジェルスのためにすべてを提供している。彼はこれまで誰もやったことのないことをやっている」

 もはや、個人の野球観が問われていると言っても過言ではない同レース。その行方はレギュラーシーズンが佳境を迎えるなかで、最後まで大きな話題となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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