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藤浪晋太郎の“メジャー移籍報道”に米記者も反応!「抱えた問題はもう過去のもの」と太鼓判「面白い選択肢となる可能性も」

THE DIGEST編集部

2022.09.30

力で牛耳るピッチングを見せはじめている藤浪。その快投ぶりに米メディアも沸いている。写真:産経新聞社

力で牛耳るピッチングを見せはじめている藤浪。その快投ぶりに米メディアも沸いている。写真:産経新聞社

 日本球界を驚かす一報に対する反響が広まっている。去る9月28日、阪神の藤浪晋太郎がこのオフにポスティング・システムを利用してメジャーリーグへ移籍する可能性が報じられたのだ。

 チームのレギュラーシーズンにおける順位が確定していないため、阪神側の意向は明確になってはいない。しかし、複数メディアの報道によれば、昨年末に行なわれた契約更改の段階から話し合いが重ねられており、藤浪本人のメジャーへの憧れは明確だ。

 いまやメジャーを代表するスーパースターとなった大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と同世代の藤浪。大阪桐蔭からプロの扉を開いて苦節10年で、ようやく“球界最高峰の大舞台”に挑む決意を固めたようである。

 そんな剛腕の去就は、海を越えて注目を集めている。米野球専門サイト『Call To The Pen』のデビッド・ヒル記者は「かつてショウヘイ・オオタニと肩を並べた逸材だったシンタロウ・フジナミは、本当にさまざまな経験をしてきた。そんな文字通りの苦闘を経て、彼はついに決意した」とNPBでの10年を振り返ったうえで、次のように続けた。

「彼が抱えてきた問題は、もう過去のものになりつつある。フジナミは、たとえそれが周囲の予想よりもずっと遅れたものだったとしても、期待された投手としての姿を見せ始めている。150キロ台後半の速球は、スライダーやスプリッターと相性が抜群。このタイプはメジャーで活路を見出す特徴を持っていると言っていい」
 
 二軍落ちも経験した今季だったが、本人が「自分でも手応えはあります」と自信を口にしたように安定したスタッツを残している。とりわけ近年に悩まされていた制球面は16登板(66.2回)して与四球率2.83、WHIP1.19と改善され、二軍降格を幾度も味わう苦闘から“進化”した姿を見せていた。

 そうしたなかでのメジャー挑戦は、間違いなく一大決心となる。だが、ヒル記者は藤浪のポテンシャルを「フジナミは、いかなるメジャー球団が獲得しても、貴重なオプションとなるために、できる限り努力することは間違いない」と太鼓判を押した。

「フジナミは面白い選択肢となる可能性もある。先発としては綱渡りになるかもしれないが、彼はリリーフとしても多くの時間を費やしてきた。ゆえに獲得に乗り出すメジャーのチームは中継ぎとして光明を見出しているかもしれない。ブルペンからあれだけのスピードボールと優れた変化球を駆使できるパワーアームは間違いなく武器になる」

 かねてからメジャーへの憧れを口にしてきた藤浪。大谷という“ライバル”から5年遅れで同じ舞台に立てるのか。仮に正式決定となれば、その去就は日米で大きな話題となるのは必至だ。

構成●THE DIGEST編集部

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