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「ショウヘイのボールを受けるのは特別」偉才を知り尽くした“女房役”スタッシが語った「投手・大谷」の飛躍

THE DIGEST編集部

2022.10.01

規格外の成長を見せている大谷(左)。その出色のパフォーマンスには、捕手として支えるスタッシ(右)も脱帽する。(C)Getty Images

規格外の成長を見せている大谷(左)。その出色のパフォーマンスには、捕手として支えるスタッシ(右)も脱帽する。(C)Getty Images

「今季は全体的に間違いなく良くなっていると思う。投手として数字も良くなっているし、昨年の経験でより自信を持ってプレーできている」

 去る9月29日(現地時間)に行なわれたオークランド・アスレティックス戦で8回2死までノーヒッターを続ける快投を披露した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、試合後の会見で手ごたえを口にした。

 結局、8回(108球)を投げ切ったところで降板となり、規定投球回の到達には至らなかった。それでも、敵将のマーク・コッツェイが「早い段階から我々を支配していた。あの感じで成功を収めると、どんどん自信と活気が出てくるんだ」と脱帽したように、15勝目を挙げた大谷のピッチングは圧巻の一語。本人が「今年の方が全体的な数字もいい」と語った自信が如実に表れた結果と言っていい内容だった。

 実際、数字的にも「投手・大谷」は、満票でMVPを獲得した昨季を凌駕している。以下は、昨季からの投手成績推移だ。

【勝利】9勝(55位)→15勝(3位)
【防御率】3.18(―)→2.35(4位)
【奪三振】156(42位)→213(3位)
【投球回】130.1(78位)→161.0(21位)
【奪三振率】10.77(―)→11.91(1位)
 
 いずれもリーグトップクラスの結果を残しているのは、火を見るよりも明らかだ。そんなエースには、同僚も驚くばかりである。今季のエンジェルスにあって、最も大谷とバッテリーを組んでいるマックス・スタッシは、現地時間9月30日に公開された地元局『Bally Sports West』の取材で、大谷の“ノーヒッター未遂”を振り返りつつ、次のように語った。

「まず、言わなきゃいけないのは、僕は指でサインを送るだけの存在だってこと。凄いことをやっているのはショウヘイだよ。昨日のピッチングは本当に格別で、これ以上ないものだったね。彼の集中力はシーズンを通して誰よりも素晴らしい。毎日のように自分の使うボールを磨いているし、少なくとも僕が見てきたなかでは、誰よりも自分の身体を気遣っている」

 さらに「彼はバッターでもあって、2つの人生をメジャーで生きている。その両方を高いレベルでこなしているところが、僕が感銘を受けるところだ」と強調した31歳の女房役は、「ショウヘイのボールを受けられるのは特別なことだ」と感慨深げに話した。

 もはやアニメの世界かのように進化を遂げている大谷。まさに最盛期にある天才プレーヤーをマスク越しに見つめるスタッシには、やはり特別な感情があるようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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