プロ野球

FA“超目玉”の楽天・田中将大を獲得すべき球団はここだ! ローテーション、資金力、熱意の3点から識者が徹底解説

出野哲也

2022.10.18

今季9勝を挙げた田中。多彩な変化球を駆使して打者を翻弄する。写真:THE DIGEST編集部

 海外FA権を取得した楽天の田中将大の去就が注目されている。メジャーリーグから復帰して2年間の成績は、推定9億円の年俸を考えると物足りなさは残ったが、実績もネームバリューも球界有数の投手が宣言するなら争奪戦は必至だ。

 メジャーリーグに復帰せず、日本で投げるとすればそれはどのチームか。田中を獲得すべき球団、最もフィットする球団をローテーション(強化の必要性)、資金力、熱意の3点から検討し、入団の可能性も探る。

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ヤクルト(フィット○、可能性×)
ローテーション○
資金×
熱意×

 リーグ2連覇中だが、先発ローテーションは強力とまでは言えず、グレードアップできるならしたい部分だ。とはいえ、楽天その他の財政力に富むチームと競い合ってまで取りに行くほど切迫した状況でもなく、見送りとなるだろう。

DeNA(フィット◎、可能性△)
ローテーション◎
資金△
熱意△

 今季だけで13人も先発投手を起用。精神的な支柱になるベテランの先発要員もおらず、田中が加われば成績以上の効果をもたらすかもしれない。入団の可能性は低そうだが、フィットするか否かという観点では面白いチームだ。

阪神(フィット△、可能性△)
ローテーション△
資金〇
熱意△

 リーグで唯一防御率2点台の投手王国。ただし西勇輝に加え、リリーフの岩崎優、岩貞祐太もFA権を持っているだけでなく、藤浪晋太郎もポスティングでのメジャー挑戦の方向。伊丹市生まれで甲子園のヒーローでもある田中が故郷に戻る確率は、西が退団となった場合は一層高まるだろう。

巨人(フィット◎、可能性◎)
ローテーション◎
資金◎
熱意〇

 今季はリーグワーストの防御率3.69。とにかく即効性のある補強が求められていて、田中はそのニーズにぴったり嵌る。少年時代からの仲である坂本勇人もいるし、もちろん資金面も問題ない。
 
広島(フィット×、可能性×)
ローテーション△
資金×
熱意×

 先発投手陣が盤石というわけではない。しかし、だからと言って何億円もかけて田中を取りにいくほどの必要性があるわけでもない。可能性はほとんどないのではないか。

中日(フィット×、可能性×)
ローテーション×
資金×
熱意×

 最下位チームで唯一補強が不要なのがローテーション。現状の戦力で十分だし、田中を取れるだけの資金があるとしたら、全額攻撃力アップのために注ぎ込むほうがいい。
 
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パ・リーグで田中がフィットするのはソフトバンク?