10月20日に行なわれたプロ野球のドラフト会議で、横浜DeNAベイスターズが大阪桐蔭高の"高校最強キャッチャー"松尾汐恩を単独１位指名し、交渉権を獲得した。

　ドラフト会議後、横浜の三原一晃専務取締役球団代表が取材に応じ「今回は難しかった。こんなに数多く公表があるドラフトは私も経験がなかった」と９球団が事前に１位を公表した異例のドラフトを振り返った。

「結果としては評価の高い松尾くん、即戦力のピッチャーを取れた。非常に思い通りにスカウトが作ってくれたリスト通りに進めたドラフトだった」と同球団代表は満足した。

　横浜が１位で指名した松尾は強肩強打が売りの"高校ナンバーワン捕手"と言われ、甲子園には３度出場し通算５本塁打をマーク。また、二塁送球は2秒をコンスタントに切り、大阪桐蔭の複数の投手をリード。守備面でも高い評価を受けている。

　同球団代表は「侍ジャパンのU18の中での活躍には目を見張る。バッティングと肩の強さを評価していた。スカウトや編成陣と話をして最終的に１位でいかせて頂いた」と決め手になった部分を説明した。 　さらに「捕手として順調に育ってもらいたい。（将来的には）強肩強打で多くの試合でマスクを被ってもらいたい。その期待を込めて１位にしました」と、改めて将来的な扇の要として期待を寄せた。

　また、横浜は今回の育成ドラフトで投手３名、内野手１名、捕手１名の計５名を指名した。

「ドラフトでいい選手をとって、育成で育てて横浜スタジアムで活躍してもらいたい。育成の方でも今後比重を重めにやっていきたいので、多めに取らせてもらった。今後のベイスターズの先々を考えた時に育成は大事だと立ち返ったので、（今回は）人数を増やしている」と説明。将来を見据え「各ポジションごとにチームの中で行なわれることが、チーム力の向上につながるので、そこは活性化できたと思う」と手応えを口にした。

　三浦大輔監督が率いるベイスターズは、今季レギュラーシーズン２位だったものの、クライマックスシリーズではファーストステージで、同シーズン３位の阪神タイガースの前に屈し、悔しさを味わった。若き新星たちを加え、来季こそはセ・リーグの頂点に立つ。

構成●THE DIGEST編集部

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