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「ブルペンでなら面白い」藤浪晋太郎の中継ぎでの成功を確信!? 米専門メディアが“可能性”を分析「2年契約も損はない」

THE DIGEST編集部

2022.10.31

満を持してMLB挑戦を決めた藤浪。その動向は現地でも話題となっている。(C)THE DIGEST

 現地時間10月28日からヒューストン・アストロズとフィラデルフィア・フィリーズによるワールドシリーズが始まったメジャーリーグ。2022年シーズンもいよいよ佳境へと突入するなかで、にわかに盛り上がりを見せ始めているのが、オフシーズンのストーブリーグの情勢だ。

 すでにフリーエージェント(FA)が濃厚視されているアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)やカルロス・コレア(ミネソタ・ツインズ)といった大スターたちの動向は、球界の勢力図を大きく変えるだけに話題は尽きない。そんな移籍市場で密かな注目を集めているのが、オフに阪神タイガースからポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指している藤浪晋太郎である。

 大阪桐蔭から鳴り物入りでプロの世界に飛び込んだ剛腕は、制球難に悩まされるなど紆余曲折はあったが、猛虎を支えてきた。そんな藤浪はプロ10年目にして自身の憧れでもあったメジャー移籍を決断。今月17日には「総合的な決断。頑張ってこい」(嶌村聡球団本部長談)と阪神からもポスティングを容認され、満を持して海を渡る予定となっている。

 もちろんポスティングは入札する球団が現れなければ、元も子もない。ゆえに藤浪のメジャー移籍が正式に決定したわけではない。しかし、日本球界屈指のポテンシャルを持つ29歳に米メディアは興味津々といった様子だ。
 
 アリゾナ・ダイヤモンドバックスの専門サイト『AZ Snake Pit』は、今オフのMLBのFA市場は、ジャスティン・バーランダーやジェイコブ・デグロムなどエース級の実力派が多いとしながらも「予算オーバーだ」と分析。そのうえで藤浪を「日本のエキゾチックな選手だ」として、こう期待を寄せた。

「フジナミは近年こそ徐々に回復の兆しを見せているとはいえ、成功の欠如は否めない。だが、ダイヤモンドバックスのようなチームにあっては、100マイルに迫る力強い速球と鋭い変化を見せるスプリットを持った興味深い右腕だと言える」

 同メディアは二軍を行き来するようになった2017年以降のパフォーマンスについて、「正直なところ、過去にオールスターに出場しているにもかかわらず、傍から見ると、フジナミはトッププロスペクトとして能力をNPBで発揮できていないようにも見える」ともキッパリ。そのうえで「ダイヤモンドバックスでならブルペンで面白い存在になる可能性はある。彼に2年契約を提示しても本当に損はないだろう」と分析した。

「フジナミの獲得にはポスティング費用は多少なりともかかるかもしれないが、ダイヤモンドバックスは比較的に低い年俸で、チームに必要なリリーバーを、それも力強いボールを持った選手を補填できるはずだ」

 苦しみの方が多かった近年の藤浪の投球内容を思えば、米国内での評価は悪くないのではないかと思えるが、はたして――。すでにMLB公式球でのトレーニングを本格化させている右腕の未来やいかに。

構成●THE DIGEST編集部

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