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MLB

流出危機にあるジャッジの“穴埋め”に大谷翔平!? 米記者が電撃交渉をヤ軍に推挙「ネームバリューはマツイの100倍だ」

THE DIGEST編集部

2022.11.02

今冬の移籍市場で話題を集めるであろうジャッジ(左)の去就。その動向は大谷(右)にも影響をもたらすかもしれない。(C)Getty Images

今冬の移籍市場で話題を集めるであろうジャッジ(左)の去就。その動向は大谷(右)にも影響をもたらすかもしれない。(C)Getty Images

 ワールドシリーズの熱戦が続くメジャーリーグ。ヒューストン・アストロズとフィラデルフィア・フィリーズによる頂上決戦が終われば、ついにストーブリーグが幕を開ける。すでに大物スターたちの去就が注目を集めているなかで、とびきりの話題性を提供しているのが、今冬のフリーエージェント(FA)が有力視されるアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。

 7年総額2億3000万ドル(約285億円)という巨額の延長オファーを固辞して迎えた今季のジャッジは、歴史的なハイパフォーマンスを披露。夏場に入ってからメジャー記録(バリー・ボンズの73本)も更新する勢いで本塁打を量産した30歳は、最終的にアメリカン・リーグ新記録となる62ホーマーをマーク。本塁打と打点の二冠を手中に収めたほか、打率(.311)とOPS(1.111)もハイアベレージを叩き出し、“怪物スラッガー”の真価を発揮したのである。

 ア・リーグのMVP争いでも最有力候補に挙げられるジャッジ。まさにキャリアの絶頂期と言える圧巻のプレーぶりでFAイヤーを終えた彼の存在は多くの球団にとって垂涎の的で、生まれ故郷に拠点を構えるサンフランシスコ・ジャイアンツやロサンゼルス・ドジャース、そしてニューヨークの“金満球団”メッツが獲得に向けて動き出していると報じられている。

 無論、ヤンキースとしては、絶対的主砲の流出阻止が今オフの最重要課題になる。一方で仮に契約延長にありつけなかった場合の“プランB”も考える必要があるのも事実だ。

 そうした混迷を深めるスラッガーの去就に興味深い意見を投じたのが、かつてニューヨークの地元放送局『SNY』でプロデューサーを務めたフィリップ・マルティネス氏だ。
 
 現地時間11月1日に米版『Yahoo! Sports』に掲載したコラム内でマルティネス氏は「ジャッジが残らない場合にヤンキースはどうすべきか? それは考えたくもない恐ろしいことだが、おそらくスタインブレナー(オーナー)も、キャッシュマン(GM)も念頭には入れているはずだ」とレポート。そのうえで「もっとビッグネームに置き換えようと思うかもしれない。そうショウヘイ・オオタニだ」と断言した。

「まず初めにジャッジがいなくなった場合に生じる空白を埋められる選手はいない。それはグラウンド上での生産性はもちろんのこと、ネームバリューや球界での知名度、そしてファンとの友好関係というあらゆる観点から見て、同じように再現できる選手はいないということだ。

 だが、オオタニならば、苦しい状況を一変させられるかもしれない。彼はグラウンド上では二刀流の脅威であり、チームに大きな貢献をするだろう。そしていまや世界最大の知名度を誇る選手であり、多くの話題を生み出すネームバリューはヒデキ・マツイやマサヒロ・タナカの100倍である」

 もっとも、現時点で2023年シーズン終了後にFAとなる大谷の獲得はかなりの見返りが求められるトレードが必要になる。さらに言えば、23年以降に大型契約を締結するとなれば、それこそジャッジの引き留めの比ではない出費が予想される。

 しかし、「トレードは今夏のデッドラインほどハードルは高くない」と推察したマルティネス氏は、こう結論付けている。

「オオタニに長くピンストライプのユニホームを着させるためには、8~10年で、年俸5000万ドルを支払う必要はある。しかし、ヤンキースが本気でジャッジを失ったショックを和らげたいと思うなら、彼の獲得は理にかなっている」

 まずはジャッジを残留へ翻意させるために全力を尽くすであろうヤンキース。彼らがこの冬に“唯一無二の二刀流戦士”獲得に動く日は来るのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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