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名将マッドンが「理解できない」と語った大谷翔平。“異次元の領域”への到達も近い?「5年、10年続けたら誰も近づけなくなる」

THE DIGEST編集部

2022.11.04

数多の選手たちを指導してきたマッドン(左)。この名将からしても大谷(右)は特別だ。(C)Getty Images

 球界の酸いも甘いも熟知する百戦錬磨の指揮官にとっても、「二刀流の偉才」を指導した経験は稀有なものである。米ポッドキャスト番組『The Dan Patrick Show』に出演した元ロサンジェルス・エンジェルスの指揮官ジョー・マッドンは、2020年からの約2年間も指導した大谷翔平について、次のように語っている。

「私は何度も言ってきた。『この男はフィジカルの化け物だ』とね」

 御大の経歴を考えれば、「この男はフィジカルの化け物だ」という言葉の説得力は増す。1995年から約10間もエンジェルスでスカウトやベンチコーチを歴任した名伯楽は、2006年に就任したタンパベイ・レイズでは、当時に球界のお荷物とも言われたチームを率いてアメリカン・リーグ優勝を経験。さらに2016年にはシカゴ・カブスを108年ぶりのワールドチャンピオンに導き、そのデータと知見に裏打ちされた采配から球界屈指の智将として声価を高めた。

 マッドンは当然のことながらありとあらゆる選手たちをスーパースターへと成長させてきた。だからこそ、68歳の名伯楽が言う大谷評は凄みがある。
 
 日本からやってきた稀代の天才について、「100球投げた日の翌日に、いったいどうして、あんな次元のプレーができるのかが私にはいまだに理解できない。誰もそんなことはできないというか、誰もそんなことはしないよ」と目を丸くしながら絶賛した名将は、こう言葉を続けている。

「私がショウヘイに願うのは、これからも素晴らしい健康状態を維持してもらいたいということだけだ。そして、彼が5年後、10年後も今やっていることを続けてもらいたい。そうなったら、彼がやったことに近づける誰かが現れるかどうかさえ分からなくなる」

 ハイレベルな二刀流を10年間も継続させる――。これをやり遂げれば、間違いなく大谷は誰も追いつけない異次元の域に達する。無論、マッドンが期待する"ミッション"の達成は容易ではないが、幾度も観る者の予想を凌駕してきた大谷ならばあっさりとやってのけてしまいそうな気がしてならない。

構成●THE DIGEST編集部

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