プロ野球

獲得が有力視される新助っ人候補ミエセスは阪神にハマる? 見逃せない圧倒的パワーツールに米国での評価は上々

THE DIGEST編集部

2022.11.18

むっちりとした筋肉質な体型に、ドレッドヘア。その見た目はMLB屈指の長距離砲ゲレーロJr.にそっくりだ。(C)Getty Images

 11月17日、プロ野球ファンひいては"虎党"にとって興味深い一報が、主にSNSを賑わせた。阪神タイガースが新助っ人候補として、ボストン・レッドソックスからフリーエージェント(FA)となったホアン・ミエセスの獲得が有力になったという。
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 ドレッドヘアが際立つ風体は、昨季に大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)とア・リーグのMVPを争ったブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)のようにも見える。そんな昨夏の東京五輪時にも話題となったミエセスに関するニュースに、阪神ファンの興奮が高まったというわけである。

 無論、岡田彰布監督による新体制を発足させた阪神にとって、中軸を担える助っ人の到来は願ってもない一報と言える。今オフにジェフリー・マルテとメル・ロハスJr.という助っ人砲の契約満了を発表している台所事情を考えても、27歳と伸びも期待できるドミニカンは補強ポイントにマッチする。

 ドミニカ共和国代表として参戦した昨夏の東京五輪でもミエセスはポテンシャルを見せつけていた。とりわけ5番を務めた韓国との3位決定戦では、元阪神の守護神であるオ・スンファンから特大の一発を放つなど、小さくない存在感を放った。そうした国際舞台での活躍度もスカウティングで好評価を得ている理由ではあるのかもしれない。
 
 もっとも、不安要素はある。今季の3A(マイナー)で長打率.536、OPS.923というパワーツールが光る一方で、助っ人砲にありがちなコンタクト力への疑念があるのだ。実際、東京五輪での日本戦では、4打数無安打3三振と見事なまでに封じ込まれていた。

 やはり荒削りな面は否めない。しかし、意外(?)にも米国内での評価は高い。レッドソックスの専門サイト『Over The Monster』は「今年はよく打った。その成長から見て、今年のマイナーにおけるMVPは彼が手にしていてもおかしくはなかった」と絶賛。さらに3Aでミエセスを指導した指揮官チャド・トレーシーは、ボストンの地元紙『Masslive』で、こう語っている。

「まだコンスタントに成績を出せているわけではないが、以前ほどホアンを使うのに躊躇はしなくなった。三振率の低下を見ても、彼の仕事ぶりには感銘を覚えている。打席内でのパフォーマンスの質の高さはかなり良くなってきているね」

 助っ人選手の指導にも定評がある岡田新監督。それだけに高いポテンシャルを持つミエセスがハマる可能性はある。いまだ正式な獲得発表はないが、FAとなった27歳の動向は大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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