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プロ野球

【オリ熱コラム2023】2年目の俊足外野手・渡部遥人、“想定内の”盗塁失敗を重ねてスペシャリストとして飛躍の時を迎えるか

どら増田

2023.02.10

大卒2年目の渡部。今季は1軍での出番を増やしたいところだ。写真:Rinco

大卒2年目の渡部。今季は1軍での出番を増やしたいところだ。写真:Rinco

 オリックスの大卒2年目の外野手・渡部遥人がルーキーイヤーに続いてAグループで春季キャンプを迎えた。桐光学園から慶応大を経て21年にドラフト4位で入団し。東京六大学で盗塁失敗が一度もなかったという俊足と、範囲の広い守備能力を買われて1年目から開幕一軍を勝ち取ったが、プロ初安打は9月とチームの支配下ルーキーの中では一番遅かった。

 そんな渡部だが、シーズン終了後に行われた高知秋季キャンプでは、とにかく全力で練習に取り組んでいた。

【動画】オリックスの春季キャンプ打撃練習をチェック!
 渡部はルーキーイヤーについて「良かったところはまあ少しで、ほとんど課題だらけだったなっていうのを実感できたりして。走塁は序盤はちょっと自分の中で迷ってた部分がたくさんあったんですけど、2回目に一軍に上がって落ちてきてから、ある程度走やりたいことができるようになった」と振り返っている。

 一軍では16試合で1盗塁/失敗1。二軍では13盗塁で失敗が9を数えた。だが、ファームでの盗塁失敗については「あれは逆に失敗しにいってたぐらい。サイン出る時は、いろいろ試しながら思い切ってやって。そこで失敗して得られることが、多分ファームのうちじゃないとできない。それは、1年目に全部潰しておきたいと思ったんで」と“想定内”であることを強調した。

 フェニックス・リーグでは走塁面で手応えがあったようで、「二軍に落ちた時から、やるべきことが明確化されたので、それがフェニックスである程度早い形で9通りぐらいの盗塁ができて、その中で手応えはあったんで、それをキャンプでしっかり固めるっていうところですね」と心がけて高知に入った。

 プロとアマの違いについては「選球眼に関してはそんなに嫌な感じはない。ただ、ストライクゾーンは全然違いますし、球も全然違います。それに審判の方も正確になってくるんで、そこはやりやすい」と、ストライクゾーンの見極めに困るようなことはなかったとのこと。

 中島聡監督も、御堂筋での優勝パレードに参加したその足で高知に移動し、翌日から普段しっかり見られない選手たちをチェックしていた。渡部も中嶋監督からアドバイスをもらったという。

「バッティングは監督にいろいろアドバイスもしてもらって、そこでつかめることが多いです。足をしっかり使うっていうことを指導してもらって。『もっと足を使えば全然強い打球も打てる』と。それが、まだ形にはなっていないですけど、ちょっとずつつかめてきています」

 オフは体力強化に重点を置いた。「高知キャンプでやったことを12月、1月にどれだけ自分の中で形にできるか。どうすればもっとパワーアップできるのかをしっかり明確にして、そこをやりたいなと思っています」

「今年の目標は1年間、一軍のベンチにいること」と言う渡部。令和のスピードスターになるべく、まずはチームの足のスペシャリストとして居場所を確保したい。

取材・文●どら増田
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