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韓国MVPに辛辣評価!? 元中日戦士息子イ・ジョンフを見た米記者の明かした“リアル評”とは「メジャー関係者は疑問を呈す」

THE DIGEST編集部

2023.02.14

本人もメジャー行きに前向きなイ・ジョンフ。今春のWBCでのプレーは、その去就に大いに影響を及ぼしそうだ。(C)Getty Images

本人もメジャー行きに前向きなイ・ジョンフ。今春のWBCでのプレーは、その去就に大いに影響を及ぼしそうだ。(C)Getty Images

 来る3月に約6年ぶりに開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、大谷翔平やマイク・トラウト(ともにロサンゼルス・エンジェルス)、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)など各国のスター選手が相次いで参戦を表明し、例年以上の盛り上がりを見せている。

 一方で、この貴重な国際舞台がアピールの場になり得る選手もいる。とりわけ各国メディアで注目を集めているのは、韓国代表のイ・ジョンフ(キウム・ヒーローズ)だろう。

 中日ドラゴンズOBでもあるイ・ジョンボムを父に持ち、愛知県で生まれたサラブレッドの実力は国内屈指だ。とくに昨季は圧巻の一語だった。打率.349で2年連続首位打者に輝いたほか、リーグ最多となる打点(113)、OPS(.996)といずれもハイアベレージをマーク。本塁打数もキャリアハイの23本を叩き出し、自身初のMVPにもなった。

 今や韓国球界ナンバーワン打者と言っても過言ではない。より高みを目指す本人も昨年12月に行なわれた契約更改の場で、23年オフにポスティングシステムを行使してのメジャーを移籍すると明言。この決意は自信の表れとも言えるだろう。

 もっとも、韓国球界は“超”が付くほどの打高投低で知られている。ゆえに確かな実績を持つイ・ジョンフと言えども、世界最高峰と称される米球界での可能性は未知数な部分が多く、メジャーリーガーと対峙できるWBCは、自身の現在地を図るとともに、国際市場に向けたアピールの場となるのだ。
 
 すでに米メディアも熱視線を向けている。米紙『New York Post』のジョエル・シャーマン記者は、「1次ラウンドから注目すべき理由」としてイ・ジョンフをクローズアップ。今冬に藤浪晋太郎をオークランド・アスレティックス入りさせた敏腕代理人でもあるスコット・ボラス氏と契約したことをふまえ、「メジャーリーグに移籍するのはまず確実だ」と断言。そのうえで、鵜の目鷹の目のスカウト陣の意見を紹介した。

「イ・ジョンフを見たMLBのスカウトや関係者たちは、KBOリーグにメジャーリーグの投手たちと同等のスピードボールを持った投手がいない点とともに、彼の力がメジャーリーグで継続するか疑問を呈している。さらにMLBで成功したと言える韓国人野手は、チュ・シンスとチェ・ジマンぐらいだ」

 さらに「スイングが本当に特異すぎて、メジャーリーグの速い球にも慣れていない。私の考えではパワーも少し足りない」とも分析したシャーマン記者だが、最後は「いくつかのツールは持っていて、自分の特異なゾーンを巧みに捌き、結果を作り出している。これは興味深い」と期待を寄せた。

 シャーマン記者のレポートを鵜吞みにすれば、メジャー球界のイ・ジョンフへの評価は決して高いとは言えない。しかし、侍ジャパンとも対戦するWBCでの活躍次第では、一変する可能性もあるだけに、韓国の至宝のパフォーマンスは大いに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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