今夜、ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）１次ラウンドで、日本代表は宿敵・韓国との第２戦を迎える。木曜日の第１戦で侍ジャパンが中国を相手に８対１の快勝を飾った一方で、韓国は８連勝中だったオーストラリアに７対８で競り負けた。日本戦に負ければ準々決勝ラウンド進出が絶望的となるだけに、背水の陣で臨む覚悟だ。

　そんななか、韓国メディア『news1』は日韓戦に向けて渦中のスラッガーに期待を寄せた。ほかでもない、オーストラリア戦で大失態を演じたカン・ベクホである。

　４対５で韓国が１点差を追う７回裏だった。１死走者なしから、代打のカン・ベクホは豪快なツーベースヒットを放ったが、塁上で派手なガッツポーズを繰り出した刹那、足がベースから離れるイージーミスを犯す。オーストラリアの二塁手、ロビー・グレンディニングはこれを見逃さずにすかさずタッチ。ビデオ判定を経て、痛恨のアウトとジャッジされたのだ。

　韓国はその後に３ランを浴びてリードを広げられ、８回裏に３点を奪ってふたたび１点差に詰め寄ったが、結果的に一歩及ばず。反撃ムードに水を差したカン・ベクホの緩慢なプレーに対して、国内でも批判が殺到した。

『news1』は「カン・ベクホによる"喜び死"は世界中で大反響を呼んだ」と記し、具体的な数字を紹介。米ネットワーク『Fox Sports』がツイッター上に公開した映像は490万再生、１万3600件近い「いいね！」を記録したようで、オーストラリア代表の公式SNSも「これだ！」と題して動画を掲載すると、約4000件のリツイートと約7000件の「いいね！」を獲得したという。

　日本でもヤフーニュースなどで大々的に報じされたと伝え、「韓国のファンの間でも怒りの声は収まらず、彼は太極旗（韓国国旗）を背負うのに相応しくない選手だという意見もある」と記した。東京五輪の３位決定戦でガムが口から飛び出す様子が国際映像で流れ、その際もカン・ベクホは大バッシングを浴びたが、あの失態をあらためて回想する投稿も多いとしている。
  　それでも、23歳の若き天才打者の実力に疑いの余地はない、とも評する。「韓国代表にとって中核を担う打者であることに変わりはなく、日韓戦に滅法強いことを忘れてはいけない。過去３回の日韓戦で彼は、９打数３安打４打点２得点をマークしているのだ。その一撃は絶対に不可欠なのである」と論じている。

　はたして日本戦でスタメンを飾るのか、それともピンチヒッターで登場するのか。東京ドームで名誉挽回を期す、カン・ベクホのパフォーマンスに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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