いぶし銀の活躍が光った中村悠平捕手の気を引き締めた言葉がこれからの戦いの重要度を物語っていた。
「今日は3本ヒットを打てましたけど、1打席目にバントを決められた。ああいうのが僕に求められている仕事だと思います。準々決勝から難しい試合になってくる、そう簡単にはいかないと思うので、その中でバントだったり、繋ぎの部分は意識していきたい」
謙遜したわけではない。これから優勝までの戦いが全て一発勝負になり、緊迫感が増すことを意識しての言葉だった。1次ラウンドの戦いが楽勝だったわけではないが、エンジンの回転数をさらに上げていかないといけないことは選手たちが何より理解している。
宮崎合宿から始まって、1次ラウンドを4連勝。全て完勝という展開を作れたのは前向きに捉えていい。“過去最強メンバー”とどれだけうたっても調子が上がらなければ勝てる試合も落としてしまう。春先の大会であるだけに、調整は困難だったから順調と言えよう。
とはいえ、スタートから全てがうまくいっていたわけではない。今年のチームの難しさは合宿日程の長さだ。いつもより1クール分長い宮崎合宿はチームの輪を作る上ではプラスになったが、実戦感覚を取り戻すには難しいところがあった。選手はそれぞれのチームで2クールを過ごしてきた。過去の大会の場合は、そこである程度の実戦を積んでから合流していたが、今回は、数試合程度しか消化できないままの選手ばかりだった。
自チームでのキャンプ開始から追い込んで練習したものを、一度、練習の強度を落としたのが代表合宿1クール目を終えての侍ジャパンだった。そこから少しずつ強度を上げていったが、肝心の実戦がない分、選手たちは苦心したようだった。
「期間が長い分、自分のことに集中できたのはありますけど、そうなって良かったかどうかは、結果がまだどっちにもなっていない今の段階ではなんとも言えないですね」
そう語っていたのは野手で唯一、2大会連続出場になる山田哲人だった。
言ってみれば代表合宿を終えてから、どれだけ実戦感覚を取り戻し、選手たちが持ちうるパフォーマンスを発揮できるか。壮行試合になってメジャー組が合流してくれる強みがあるとはいえ、1次ラウンドすらも状態を上げていく機会にしていかなければいけない状況だったのは紛れもない事実だった。
そんな中での本戦はヌートバーを切込隊長にしたのが功を奏して、一気呵成に攻めていく形が出来上がった。国内組の中で最も調子の良かった近藤健介が2番に入ってチャンスを拡大し、クリーンアップに回した。大谷翔平、吉田正尚が走者をしっかり返し、牧秀悟や岡本和真が要所で活躍。中野拓夢、中村悠平ら下位打線もうまく絡めるようになった。
山田、そして、主砲の村上宗隆、山川穂高はまだ本来の力を発揮するまでには至っていないが、間合いを取れる打席は少しずつ増えてきており、これからの戦いで、彼らの爆発に期待できるところまで来ている。
「今日は3本ヒットを打てましたけど、1打席目にバントを決められた。ああいうのが僕に求められている仕事だと思います。準々決勝から難しい試合になってくる、そう簡単にはいかないと思うので、その中でバントだったり、繋ぎの部分は意識していきたい」
謙遜したわけではない。これから優勝までの戦いが全て一発勝負になり、緊迫感が増すことを意識しての言葉だった。1次ラウンドの戦いが楽勝だったわけではないが、エンジンの回転数をさらに上げていかないといけないことは選手たちが何より理解している。
宮崎合宿から始まって、1次ラウンドを4連勝。全て完勝という展開を作れたのは前向きに捉えていい。“過去最強メンバー”とどれだけうたっても調子が上がらなければ勝てる試合も落としてしまう。春先の大会であるだけに、調整は困難だったから順調と言えよう。
とはいえ、スタートから全てがうまくいっていたわけではない。今年のチームの難しさは合宿日程の長さだ。いつもより1クール分長い宮崎合宿はチームの輪を作る上ではプラスになったが、実戦感覚を取り戻すには難しいところがあった。選手はそれぞれのチームで2クールを過ごしてきた。過去の大会の場合は、そこである程度の実戦を積んでから合流していたが、今回は、数試合程度しか消化できないままの選手ばかりだった。
自チームでのキャンプ開始から追い込んで練習したものを、一度、練習の強度を落としたのが代表合宿1クール目を終えての侍ジャパンだった。そこから少しずつ強度を上げていったが、肝心の実戦がない分、選手たちは苦心したようだった。
「期間が長い分、自分のことに集中できたのはありますけど、そうなって良かったかどうかは、結果がまだどっちにもなっていない今の段階ではなんとも言えないですね」
そう語っていたのは野手で唯一、2大会連続出場になる山田哲人だった。
言ってみれば代表合宿を終えてから、どれだけ実戦感覚を取り戻し、選手たちが持ちうるパフォーマンスを発揮できるか。壮行試合になってメジャー組が合流してくれる強みがあるとはいえ、1次ラウンドすらも状態を上げていく機会にしていかなければいけない状況だったのは紛れもない事実だった。
そんな中での本戦はヌートバーを切込隊長にしたのが功を奏して、一気呵成に攻めていく形が出来上がった。国内組の中で最も調子の良かった近藤健介が2番に入ってチャンスを拡大し、クリーンアップに回した。大谷翔平、吉田正尚が走者をしっかり返し、牧秀悟や岡本和真が要所で活躍。中野拓夢、中村悠平ら下位打線もうまく絡めるようになった。
山田、そして、主砲の村上宗隆、山川穂高はまだ本来の力を発揮するまでには至っていないが、間合いを取れる打席は少しずつ増えてきており、これからの戦いで、彼らの爆発に期待できるところまで来ている。
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