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メキシコ監督が “異例の日程変更”に「100%不利だ」と不満! アメリカの2位通過が“TV放送枠”の誤算に?【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.18

メキシコ代表監督を務めるジル監督は、準々決勝後に大会日程の変更に異議を唱えた。(C)Getty Images

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は現地3月15日(日本時間16日)、大会日程を変更した。

 この発表によって最も打撃を受けたのはメキシコ代表で、当初より1日前倒しで準々決勝を行なうことになったのだ。

 1次ラウンドで前回王者のアメリカ代表を下し、プールCを首位突破したメキシコ。プールCで1位となったチームは、プールD2位のチームと現地3月18日に対戦予定であり、その前日にプールC2位とプールD1位の対戦が組まれていた。しかし、急転直下で日程が変更されたのである。

 メキシコはベスト4をかけた大一番の2日前に、日程変更の知らせを聞くも、なんとか17日にコンディションを調整。前回大会準優勝のプエルトリコを撃破し、セミファイナルへ駒を進めた。

 アリゾナ州フェニクスにあるチェイス・フィールドから飛行機で約4時間移動し、フロリダ州マイアミにあるローンデポ・パークに乗り込んできたメキシコの面々。そんなタフな移動を強いられたベンジー・ジル監督は、米専門局『ESPN』などの取材に対して「我々は言い訳をするつもりはない」と口にしたうえで、不満を爆発させた。
 
「プレーをするうえでは100%不利になる。プエルトリコは移動がなかったから有利だという意味ではない。大会前は1位通過をすれば、土曜日に試合をするはずだったんだ。なのにここにきて複雑化し、アメリカは何位で通過しようとも土曜日にプレーすることにしたんだ」

 さらにジル監督は、「今だから言うけど、もし大会に関わっていなければ、僕はテレビで視聴していたはずだ。『アメリカ戦は土曜日のメインチャンネルのFOXではなく、金曜日のFS1で放送されるから見ない』なんて言わないけどね」と放映権の問題での変更に異議を唱えた。

「僕はひとりの野球ファンであり、オールスターが集ったアメリカの選手は好きだ。だから金曜日でも、土曜日でも、日曜日でも絶対に試合は観戦していた」

 まさに「アメリカファースト」ともとれる大会運営下で、プエルトリコと正々堂々と戦ったメキシコ戦士を称えたい。

構成●THE DIGEST編集部

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