日本代表の史上最多3度目の世界制覇で幕を閉じた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。数多の激闘を制して快哉を叫んだ侍ジャパンにあって、一躍ブレイクを果たしたのが、ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)だった。
日系人プレーヤーとして初の日本代表選手となった25歳は、持ち前の明るいキャラクターと出塁率(.424)の高さと、広範囲をカバーした守備でチームに貢献。不動の「1番・センター」として歴史的な優勝の小さくない貢献を果たしていた。
しかしながら、彼の招集には指揮官も迷いがあったという。3月27日に都内の記者クラブで会見を開いた栗山英樹監督は「勝たないといけない重みが全然違うと感じた」と日本代表を率いるうえでの心境を告白。そして、一部で懐疑論も巻き起こったヌートバーの招集に対する想いを打ち明けている。
「代表監督をやらせてもらうにあたり、日本のスポーツ界のために、翔平に限らずMLBでやっている選手を何人か呼んで、皆が夢を持てるチームを作るのは大きな使命だった。ここまで来るのには本当に色んなドラマがあった」
「来てもらうとき、正直、凄く迷った。アメリカで育って、アメリカでプレーした選手が日本のチームに入ることが良いのか、悪いのかは本当に考えた。でも、世の中、こんな時代なのに色んな事が起っちゃう。そういう時に子どものときに一緒にプレーした人たちがどこの国の人でも友だちだと思えば、その先で何か起こせるんじゃないかと思った。なので、文句を言われてもグローバル化はしたいっていうのがあった」
今大会は「史上最強」と称された侍ジャパン。そのなかで、かけがえのない存在となったヌートバー。それは悩みに悩み抜いた指揮官の決断が見事に的中した結果だと言えよう。
構成●THE DIGEST編集部
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しかしながら、彼の招集には指揮官も迷いがあったという。3月27日に都内の記者クラブで会見を開いた栗山英樹監督は「勝たないといけない重みが全然違うと感じた」と日本代表を率いるうえでの心境を告白。そして、一部で懐疑論も巻き起こったヌートバーの招集に対する想いを打ち明けている。
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構成●THE DIGEST編集部
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