現地4月1日に2023年シーズンの開幕を迎える韓国プロ野球。だがその前日にまたしてもふたつの不祥事が発覚し、暗雲が垂れ込めている。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会連続の1次ラウンド敗退に終わった韓国代表の選手たちは、帰国後に猛烈なバッシングに晒された。国内では野球人気の低下が危惧され、抜本的な改革の必要性がそこかしこで説かれている。
ところがこの1週間、韓国野球界はスキャンダルまみれだ。
ロッテ・ジャイアンツのソ・ジュンウォン投手に浮上したのが性犯罪容疑。22歳の大型右腕は昨年8月、オンラインを通じて知り合った未成年者に性的な写真を撮影して送らせた疑惑を持たれていたが、当初はこの犯行の事実を隠蔽し、警察沙汰になっていよいよ危なくなった時点で球団に伝えたという。それが、シーズン開幕の1週間前だった。球団側はすぐさま「放出」の処分を下し、韓国野球委員会(KBO)も出場資格停止を言い渡している。
続けて、KIAタイガースのチャン・ジョンソクGMが昨年、所属選手だったパク・ドンウォン捕手と契約交渉した際に、なんと"裏金"を要求したという事件が明るみとなった。内部告発を受けて調査した球団側は「本人は冗談のつもりだったと言うが、どんな理由であれ、所属選手との交渉過程で金品を要求する誤った態度は容認できない。即座に懲戒委員会を開催し、解任を決定した」と発表している。
そして現地3月31日には立て続けにふたつの事件が世間を賑わせた。
ひとつは、首都圏の球団に所属する選手がオンラインでの違法賭博に手を染めたという一件だ。通報を受けたKBOが調査に乗り出すと発表し、ネット上では「プロとして自覚が足りない」「開幕前のタイミングで何を考えているのか」「管理する球団の罪も重い」など多くの批判が寄せられている。
さらに、今度はそのKBOに検察のメスが入る緊急事態も発生する。過去にKBO幹部がテレビ中継局に放映権を与える代わりに、見返りとして総額数億ウォン(数千万円)に及ぶ賄賂を受け取った容疑がかけられていた。そんななかで金曜日、当局がKBOや関連会社の一斉捜索を敢行したのである。
地元テレビ局『JTBC』は「次から次へと悪材料ばかりが飛び出す。WBCが終わった直後に代表選手たちは口々に"クリーンな野球"や信頼回復について意思表示をしたが、これでは台無しだ」と断じ、「開幕戦5試合は全席完売で10万人の観客を集めるというが、野球界の内外では危機感だけが高まっている」と嘆いた。
構成●THE DIGEST編集部
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ところがこの1週間、韓国野球界はスキャンダルまみれだ。
ロッテ・ジャイアンツのソ・ジュンウォン投手に浮上したのが性犯罪容疑。22歳の大型右腕は昨年8月、オンラインを通じて知り合った未成年者に性的な写真を撮影して送らせた疑惑を持たれていたが、当初はこの犯行の事実を隠蔽し、警察沙汰になっていよいよ危なくなった時点で球団に伝えたという。それが、シーズン開幕の1週間前だった。球団側はすぐさま「放出」の処分を下し、韓国野球委員会(KBO)も出場資格停止を言い渡している。
続けて、KIAタイガースのチャン・ジョンソクGMが昨年、所属選手だったパク・ドンウォン捕手と契約交渉した際に、なんと"裏金"を要求したという事件が明るみとなった。内部告発を受けて調査した球団側は「本人は冗談のつもりだったと言うが、どんな理由であれ、所属選手との交渉過程で金品を要求する誤った態度は容認できない。即座に懲戒委員会を開催し、解任を決定した」と発表している。
そして現地3月31日には立て続けにふたつの事件が世間を賑わせた。
ひとつは、首都圏の球団に所属する選手がオンラインでの違法賭博に手を染めたという一件だ。通報を受けたKBOが調査に乗り出すと発表し、ネット上では「プロとして自覚が足りない」「開幕前のタイミングで何を考えているのか」「管理する球団の罪も重い」など多くの批判が寄せられている。
さらに、今度はそのKBOに検察のメスが入る緊急事態も発生する。過去にKBO幹部がテレビ中継局に放映権を与える代わりに、見返りとして総額数億ウォン(数千万円)に及ぶ賄賂を受け取った容疑がかけられていた。そんななかで金曜日、当局がKBOや関連会社の一斉捜索を敢行したのである。
地元テレビ局『JTBC』は「次から次へと悪材料ばかりが飛び出す。WBCが終わった直後に代表選手たちは口々に"クリーンな野球"や信頼回復について意思表示をしたが、これでは台無しだ」と断じ、「開幕戦5試合は全席完売で10万人の観客を集めるというが、野球界の内外では危機感だけが高まっている」と嘆いた。
構成●THE DIGEST編集部
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