日本中を熱狂させたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。侍ジャパンの快進撃とともにさまざまなサイドストーリーがファンの胸を打ち、なかでもセミプロ軍団で大会初出場を果たしたチェコ代表チームの奮闘は、東京ドームに清々しい空気を運んだ。その人気は根強く、ツイッター上ではいまだ「チェコの選手」がトレンドワード入りしている。
数多のエピソードを提供してくれたチェコ代表だが、なかでも日本戦で先発・佐々木朗希の豪速球を右ヒザに受けたウィリー・エスカラ外野手を巡る逸話は、記憶に新しいだろう。
痛みに悶絶しながらも不屈の闘志で出場を続行したエスカラ。翌朝には佐々木本人がお詫びを兼ねてチェコ代表の宿舎を訪れ、エスカラに両手いっぱいのお菓子をプレゼントした。日本国内だけでなく欧米メディアで大々的に報じられ、チェコ代表の24歳も一躍脚光を浴びたほどだ。
そんなエスカラが、昨年まで在籍していたマイアミ大学・野球チーム「レッドホークス」の公式ホームページに登場。掲載されたインタビュー記事でWBCと日本での日々を赤裸々に振り返った。
まず驚かされたのは、東京ドームのファンの心温まる声援だったという。
「デッドボールを受けた直後は相当痛そうにしていたから、コーチが僕を代えたそうにしていたんだ。だからゲームを続けられると示したくて、その場でダッシュしてみせた。ただ1塁上で立っていただけなんだけど、観客から受けた大きな拍手は本当に感動的だったよ。次の回、レフトに守備に向かおうとしたら、ファンのみんなが手を振ってくれて『大丈夫ですか?』って声を掛けてくれたんだ。信じられなかった」
佐々木が示した敬意にも感服した。「あんなの想定していなかったよ! 誰が見たって悪意のある球じゃない。よくあるプレーなのに、あそこまでしてくれるなんてね。彼の性格や本当の日本文化を体感した気がしたよ」と感激しきりだ。
そして、佐々木がプレゼントしてくれたお菓子の中身とお気に入りも教えてくれた。
「ガム、チョコ、プレッツェル、チョコで覆われたナッツなどたくさんのお菓子が入った巨大な袋が二つもね。チームメイトや家族のみんなに配ったけど、どれも全部、本当においしかった! 彼にもらったお菓子で一番好きだったのは……チョコでコーティングされたスティック(ロッテのトッポ?)だな。あとはミント系のガムが好きで、今もよく噛んでいるよ」
マイアミ在住でチェコ系のキューバ人であるエスカラは、今年チェコ代表の一員に選ばれるまで、チェコ本国の地を一度も踏んだことがなかったという。
だがWBCでの素晴らしい経験を経て、さっそくチェコ国内リーグでのプレー機会を得るなど、生活のベースを移しつつある。今秋にチェコで開催される欧州選手権に向けて、すでにチェコのパスポートも申請済み。もちろん見据えるのは、3年後に行なわれる次回WBCでのさらなる躍進だ。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】死球を受けて内出血するエスカラの右ヒザ
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そんなエスカラが、昨年まで在籍していたマイアミ大学・野球チーム「レッドホークス」の公式ホームページに登場。掲載されたインタビュー記事でWBCと日本での日々を赤裸々に振り返った。
まず驚かされたのは、東京ドームのファンの心温まる声援だったという。
「デッドボールを受けた直後は相当痛そうにしていたから、コーチが僕を代えたそうにしていたんだ。だからゲームを続けられると示したくて、その場でダッシュしてみせた。ただ1塁上で立っていただけなんだけど、観客から受けた大きな拍手は本当に感動的だったよ。次の回、レフトに守備に向かおうとしたら、ファンのみんなが手を振ってくれて『大丈夫ですか?』って声を掛けてくれたんだ。信じられなかった」
佐々木が示した敬意にも感服した。「あんなの想定していなかったよ! 誰が見たって悪意のある球じゃない。よくあるプレーなのに、あそこまでしてくれるなんてね。彼の性格や本当の日本文化を体感した気がしたよ」と感激しきりだ。
そして、佐々木がプレゼントしてくれたお菓子の中身とお気に入りも教えてくれた。
「ガム、チョコ、プレッツェル、チョコで覆われたナッツなどたくさんのお菓子が入った巨大な袋が二つもね。チームメイトや家族のみんなに配ったけど、どれも全部、本当においしかった! 彼にもらったお菓子で一番好きだったのは……チョコでコーティングされたスティック(ロッテのトッポ?)だな。あとはミント系のガムが好きで、今もよく噛んでいるよ」
マイアミ在住でチェコ系のキューバ人であるエスカラは、今年チェコ代表の一員に選ばれるまで、チェコ本国の地を一度も踏んだことがなかったという。
だがWBCでの素晴らしい経験を経て、さっそくチェコ国内リーグでのプレー機会を得るなど、生活のベースを移しつつある。今秋にチェコで開催される欧州選手権に向けて、すでにチェコのパスポートも申請済み。もちろん見据えるのは、3年後に行なわれる次回WBCでのさらなる躍進だ。
構成●THE DIGEST編集部
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