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「金字塔を打ち立てた!」ダルビッシュ有のMLB通算100勝を米称賛!野茂英雄以来、日本人2人目の快挙に指揮官も賛辞「素晴らしい数字」

THE DIGEST編集部

2023.06.11

ダルビッシュ有(左)がメジャー通算100勝を達成。日本人投手では野茂(右)以来2人目の快挙となった。(C) Getty Images

ダルビッシュ有(左)がメジャー通算100勝を達成。日本人投手では野茂(右)以来2人目の快挙となった。(C) Getty Images

 36歳のベテラン右腕が、記念すべきMLB通算100勝目を達成した。ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)が現地9日、敵地でのコロラド・ロッキーズ戦に先発登板。5回1/3を投げ、5安打、6奪三振、4四球、4失点の内容で今季5勝目(4敗)を挙げた。

 2回までに大量6点の援護をもらったダルビッシュ。この日は制球が定まらず、ランナーを出す苦しいピッチングが続くも、要所で踏ん張り得点を許さなかった。5、6回にも追加点をもらった右腕は7点リードで迎えた6回裏に3安打を浴びて1点を失ったところで交代。中継ぎ陣も打線の勢いを止められず、ダルビッシュは自責点4となった。

 その後はロッキーズの反撃を抑えたパドレスが15安打の猛攻で9対6で勝利。メジャー12年目で通算100勝に到達したダルビッシュは、日本人投手として通算123勝を挙げた野茂英雄以来2人目の快挙となった。
 
 野茂は1995年に日本人投手のパイオニアとしてメジャーに挑戦し、ロサンゼルス・ドジャースに入団。自身の代名詞といえる「トルネード投法」で米球界を席巻し、MLB1年目のシーズンを13勝6敗、防御率2.54、236奪三振の成績を残し、ナ・リーグ新人王を獲得。以降はメジャー7球団を渡り歩き、日本人選手のメジャー進出へ大きな足がかりを作った。

 そんな偉大な先輩投手に次ぐ勝ち星を積み重ねたダルビッシュを現地メディアは放っておかない。パドレス公式ツイッターは同投手の通算100勝目を祝し、ドジャースの背番号16のユニフォームを着て、トルネード投法をする野茂との合成写真を投稿。それぞれ『MLB Wins』が「123」、「100」と記されている。

 MLB公式サイト『MLB.com』のパドレス番記者であるAJ・カサベル氏は「ベテラン右腕が金字塔を打ち立てた」と日本人投手のMLBキャリア100勝目を称える記事を配信している。同氏は「ダルビッシュは、決して最高の投球内容ではなかった」と言及するが、そのうえで「悪いなりに対応し、ロッキーズ打線に付け入る隙を与えなかった。彼は十分にシャープな投球を見せた」と老練なピッチングだと評した。

 ダルビッシュは試合後、「(100勝目は)大きな意味がある」と通訳を通じて語ると、「これだけの勝利を積み重ねられたのは、自分が長くプレーし、チームメイトたちと一緒に戦い続けてきたということです」と周囲への感謝を述べ、率直な思いを吐露した。

 指揮官のボブ・メルビン監督は「素晴らしいことだ」と言い、「日本でも非常に多くの投球をしてきた彼にとって、100勝は素晴らしい数字だ。つまり、日本とアメリカ、どちら側にも素晴らしい投手のひとりだということ。ダルビッシュが100勝で止まらないことは分かっている」と右腕へ称賛の言葉を並べた。
 
 今年8月で37歳となるダルビッシュ。その剛腕にチームの信頼が揺らぐ気配はない。

構成●THE DIGEST編集部

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