プロ野球

【2023ドラフト候補ランキング|1~10位】東洋大・細野らライバルがさらに成長。花巻東・佐々木は1位を守れたのか<SLUGGER>

西尾典文

2023.07.11

左から渡会、佐々木、細野、真鍋。いずれも1位指名が有力視される好素材だ。写真:THE DIGEST写真部、西尾典文

 1月1日に公開した前回のランキングから半年。春のシーズンを経て、夏を迎えた現時点で、各ドラフト候補たちの現状はどうなっているだろうか。最新版のランキングをお届けしよう。今回はいよいよトップ10だ。

【表】2023ドラフト候補ランキング1~50位一覧(7月10日時点)

▼10位:西舘勇陽[投手・中央大](前回順位:7位)
(にしだて・ゆうひ/右投右打/花巻東高)

 花巻東時代から注目を集めていた大型右腕。昨年秋はエースとして見事な投球を見せ、ベストナインにも輝いた。この春は打ち込まれる試合も多く、成績を落としたものの、常に150キロを超えるストレートの勢いは間違いなく大学球界でもトップクラスだ。走者がいなくても常にクイックで投げる独特のスタイルだが、この春は少しゆったりとしたモーションも試すなど、試行錯誤も見られる。能力の高さは誰もが認めるところだけに、最後の秋は有終の美を飾る投球に期待したい。
#クイック投法 #神宮の星
将来像:大型の浅尾拓也(元中日)

▼9位:武内夏暉[投手・国学院大](前回順位:23位)
(たけうち・なつき/左投左打/八幡南高)

 安定感が魅力の大型左腕。高校時代は全国的には無名の存在ながら、大学で着実に力をつけ、昨年秋は4勝0敗、防御率0.68の成績を残してMVPにも輝いた。今年は他の大学に対策されたこともあって2勝3敗と成績を落としたが、与四球の少なさは相変わらずで、ストレートも150キロを超えるなどさらなる成長ぶりを見せた。凄みには欠けるものの、安定感のある大型左腕は貴重なだけに狙っている球団は多いだろう。
#大型左腕 #無名校出身
将来像:大野雄大(中日)
▼8位:下村海翔[投手・青山学院大](前回順位:19位)
(しもむら・かいと/右投右打)

 好投手が揃う青山学院大で下級生から主戦を任せられている本格派右腕。故障に苦しんだ時期もあったが、昨年秋に復活すると、今年は常広羽也斗との二枚看板でチームのリーグ優勝、日本一にも大きく貢献した。躍動感あふれるフォームから140キロ台後半のストレートと多彩な変化球をコーナーに投げ分ける投球は安定感抜群。プロでも早くから一軍の戦力となる可能性が高いだろう。
#バネ◎ #器用
将来像:山岡泰輔(オリックス)

▼7位:東松快征[投手・享栄高](前回順位:21位)
(とうまつ・かいせい/左投左打)

 東海地区を代表する本格派サウスポー。昨年夏の愛知大会では149キロもマークして注目を集めた。秋まではスピードはあっても安定感には欠ける印象だったが、この冬で体格がさらに大きくなり、柔軟性もアップしたことで制球力が大幅に向上。軽く投げているようでもストレートの勢いは申し分なく、変化球も打者の手元で変化する。激戦区である愛知を勝ち抜いて甲子園でも快投を見せれば、一躍目玉となる可能性もありそうだ。
#剛腕 #愛知私学四強
将来像:小笠原慎之介(中日)

▼6位:前田悠伍[投手・大阪桐蔭高](前回順位:5位)
(まえだ・ゆうご/左投左打)

 逸材が揃うチームにあって、1年秋から不動の主戦として活躍しているサウスポー。2年春にはセンバツ優勝、1年秋と2年秋には明治神宮大会連覇など、積み重ねてきた実績は他の追随を許さない。この春のセンバツでは連覇を逃し、本来の出来ではなかったものの、2度の2ケタ奪三振をマークするなどさすがの投球を見せた。センバツ以降は調整で公式戦に登板していないが、すでに練習試合では復帰しており、夏は世代ナンバーワンにふさわしい投球に期待がかかる。
#甲子園の星 #世代ナンバーワン
将来像:川口和久(元広島など)
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