ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が現地7月15日、本拠地でのヒューストン・アストロズ戦に「２番・指名打者」で先発出場。今季自己最多タイの1試合3三振を喫したが、９回に今季33号ソロホームランが飛び出した。

　大谷は初回の第1打席は空振り三振。3回の第2打席は二ゴロに倒れ、相手左腕フランバー・バルデスを攻略できない。1点ビハインドの5回2死の第3打席は140キロ台後半のチェンジアップとカーブに翻弄され、最後はバットが空を切った。

　チームは7回表、アストロズのホゼ・アブレイユに３ランホームランを打たれるなど、大量５得点を許し３対９になった直後、怒涛の反撃を開始。１番ザック・ネトが追撃の２ラン本塁打が飛び出し、球場を盛り上げる。続く大谷も勢いに乗りたかったが、打席途中のカウント1-1からバルデスが緊急降板。2番手ライン・スタネックとの対戦となったが、空振り三振を喫した。

　だが、２アウトからエンジェルスは四球や連打で３点差に迫ると、なおも一、二塁のチャンスで６番マイク・ムスタカスが起死回生の３ランホームランを右中間に叩き込み、エンジェルスが終盤に追い付いた。
  　ところが、打線の奮闘に中継ぎ陣が応えられない。同点になった直後の８回表、チャズ・マコーミックがエンジェルス４番手マット・ムーアの初球を振り抜くと、打球はライトスタンドに消えた。勝ち越し２ランにエンジェル・スタジアムは静まり返り、フィル・ネビン監督も意気消沈。集中力が切れたチームは９回表にも１点を許し、9対12で最後の攻撃に入った。

　だが、６連敗中のエンジェルスは土壇場で驚異の粘りを発揮する。９回裏、５度目の打席が回ってきた大谷が３球目のスライダーをバックスクリーンに放り込む意地の一発でチームは息を吹き返すと、怒涛の３連打などで再び同点に追い付いた。

　無死二塁からスタートするタイブレークの延長戦。相手の攻撃を０点に封じたエンジェルスは、ネトが右飛、続く大谷は申告敬遠で１死一、二塁にすると、テイラー・ウォードの鋭い打球は二塁手の正面に。併殺で万事休すかと思われたが、なんと遊撃手が送球エラー。この間にランナーがホームに生還し、エンジェルスがサヨナラ勝ち。劇的な展開で、13対12の乱打戦を制した。

構成●THE DIGEST編集部

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