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今季9勝の好調左腕・菊池雄星を米メディアがPO進出“キーマン”に指名!「0.3%から今年プラス16.9%」と脚光を浴びた変化とは?

THE DIGEST編集部

2023.08.20

今季9勝をマークする菊池。日本人左腕は先発ローテの柱として、チームを牽引している。(C)Getty Images

今季9勝をマークする菊池。日本人左腕は先発ローテの柱として、チームを牽引している。(C)Getty Images

 今季、メジャー自己最多となる9勝(4敗)を挙げているトロント・ブルージェイズの菊池雄星。シーズン後半戦を迎えても、そのパフォーマンスは輝きを増している。

 直近6試合の登板では、いずれも自責点1以下と安定したピッチングを続けており、この間は勝ち星が2勝とやや少ないものの、ブルージェイズ加入以降で過去最高の数字をマークと、好調をキープしている。

 チームのなかでは11勝のクリス・バジットに次ぐ勝ち星を稼ぐなど、大いに存在感を示している日本人サウスポーに、現地の評価も日増しに高まっている。米国内でスポーツ情報を発信する『Sportsnaut』は、シーズン終盤戦に向けた「X(エックス)ファクター」と称し、菊池が今後の戦いへの重要なキーマンであると位置づけている。

 同メディアは、今季のブルージェイズ投手陣について「エースとして期待されていた右腕アレック・マノアが今シーズン防御率5.87と低迷しており、マイナーに2度も降格している」とウイークポイントを指摘しながら、「だが心配はない。幸いなことに、ユウセイ・キクチが後半戦で完全に波に乗っている」と日本人左腕の好パフォーマンスを評している。

 さらに後半戦の菊池の投球を振り返り、「奪三振率、与四球率がそれぞれ向上している」と論じながら「彼はカットボールを少なめにし、カーブをかなり使用し始めている。昨シーズンの0.3%から今年は16.9%に増えた」として、菊池の投球スタイルの変化を鋭く分析している。

 加えて、「キクチにとって後半戦の最大の違いは『ゴロ率』で、シーズンでは40.2%にとどまっているが、ここ6試合の先発では49.5%まで上昇している」と指摘。続けて、「彼はまた、中断明けから防御率1.77を記録しているJ.P.フランス(ヒューストン・アストロズ)とともに、シーズン後半で1本もホームランを許していない」として、それぞれのスタッツを称え、アメリカン・リーグのなかでも屈指の投手だと力説している。
 
 そのうえで、チームが現在ワイルドカード争いでプレーオフ進出圏内のシアトル・マリナーズと0.5ゲーム差の接戦を演じていることにも言及。ブルージェイズの先発ローテのクオリティの高さを強調しながら「今シーズンはブルージェイズがポストシーズン進出だけでなく、さらに上位へ進出することも十分考えられる」と見立てている。

 菊池の8月の成績は、すべて1失点。許した安打数は計13本と大崩れが少なく、ここまで9勝は少し物足りない数字のように思えるが、現地メディアは要所要所で抑える左腕がチームに欠かせない戦力だとして、さらなる期待を寄せているようだ。

 充実のマウンドが続くなか、背番号16は次回登板でメジャー自身初の二桁勝利を目ざす。

構成●THE DIGEST編集部

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