敵軍マスコットが見せた連日の鬼絡みが、小さくない話題を呼んでいる。

　大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）は現地８月29日、敵地でのフィラデルフィア・フィリーズ戦に「２番・指名打者」で先発出場。５打数３安打２打点の活躍を見せ、打率.307、94打点に伸ばし、本塁打を含めた打撃三部門でトップ３に浮上した。

　試合前、微笑ましいシーンが見られた。バットを持つ大谷に全身緑色の毛に覆われたフィリーズの人気マスコット「フィリー・ファナティック」が、キュートな愛想を振りまいていたのだ。このスーパースターへの少々執拗な絡みが観客の笑いを誘った。

　ネクストバッターズサークルで出番に備えてスイングする大谷に対し、ファナティックは近くに寄ってきたり、あらゆる角度から絵を描くような仕草をし始めるが、大谷はノーリアクション。すると、ファナティックは大谷の全身を描いたスケッチブックを披露した。この光景を見た球場からは笑いが起き、ファナティックは「見て見て！ショウヘイ！」と言わんばかりに力作を猛アピール。自分の似顔絵を見た偉才は、柔和な笑顔で対応した。
  　フィリーズの地元メディア『NBC Sports Philadelphia』の公式X（旧ツイッター）は、ファナティックと大谷の絡みを一部共有。ファナティックが描き上げた絵には、「なんて可愛いの！」と拍手を送っている。また、敵軍マスコットのちょっかいには日米ファンからも賛辞が上がり、「めっちゃ可愛い」「キュートだ！」「大谷の塩対応がウケるw」など好意的なコメントが寄せられている。

　実は前日の試合前にも、ファナティックはベンチ前でバットを持っていた大谷に近づき、何やら激しいジェスチャーを繰り返していた。そして、20秒ほど大谷に絡んだ後に両手を突き上げると、愛車の四輪バギーに乗り込んで去っていく謎の行動で球場の話題をさらっていた。

　試合は７対12でエンジェルスが敗れて連敗を止めることができなかったが、敵軍マスコットの愛あるいじりに心が和まされたのか、大谷は11試合ぶりの猛打賞をマーク。バットの調子は上向いている。

構成●THE DIGEST編集部

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