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MLB

「魅力的な可能性」もMLB選手の参加には難題も… ロス五輪での野球復帰決定に米国内で様々な反応

THE DIGEST編集部

2023.10.23

今年3月のWBCでは大谷をはじめMLB選手も含めたチーム構成となったが、果たして28年ロス五輪ではそうしたチーム作りが可能となるのか。(C) Getty Images

今年3月のWBCでは大谷をはじめMLB選手も含めたチーム構成となったが、果たして28年ロス五輪ではそうしたチーム作りが可能となるのか。(C) Getty Images

 10月16日、国際オリンピック委員(IOC)により2028年のロサンゼルス五輪での追加競技が承認され、野球が2021年の東京大会以来の復帰となることも正式決定となった。

 オリンピックの舞台に、2大会ぶりに野球が行われることで、決定直後より海外メディアでは球界関係者の声が伝えられている。歓迎の声とともに、MLBシーズン中での五輪開催となることでの問題視する見解なども聞こえてきている。

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 米紙『Press-Republican』では現地時間10月21日の公式サイト上において、ロス五輪での野球競技復帰決定を受け、フィラデルフィア・フィリーズのブライス・ハーパーのコメントを掲載。「USAを胸に刻んで、最高のレベルでUSAを代表したい」と自身も含め、メジャー選手参加を望む意向を示したとしている。

 また同メディアも「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)には純粋に素晴らしい瞬間があった。最近では、フェニックスのチェイス・フィールドで4万7000人以上のファンを集めたアメリカ対メキシコの試合が記憶に新しい」と今年3月に行なわれたゲームを回想。さらに「今年の決勝戦でも夢の対決があった」と綴っており、「日本のショウヘイ・オオタニは、1点リードの9回2アウトからアメリカのスター選手マイク・トラウトと対戦した」として日本対アメリカの決勝戦、クライマックスのシーンを振り返っている。

 その一方で、五輪競技として行なわれることへの問題点にも言及。野球が現在も、米大陸やアジアの一部など、本格的に取り組む国が少ないことや、MLBレギュラーシーズン真っ只中となる7月下旬、2週間での開催期間となることで「MLBの162試合のレギュラーシーズンスケジュールは、多くの中断を許さない」と指摘。加えて「オールスターゲームも中止になる可能性がある」として、各種主要イベントにも影響が出るものと見通している。

 他にも、トッププレーヤー出場に関し「重要な選手が怪我をした場合、MLBチームはどのように感じるのか、あるいは保険契約によって補償されるのか?」と疑問点を挙げており、メジャー選手出場が簡単ではないと主張。また、冬季五輪ではアイスホッケーでNHLのトッププレーヤーが出場してきたものの、2018年大会以降、その流れが途絶えたことも記している。

 それでも同メディアは「そうした問題があったとしても、MLB選手がオリンピックに出場することは、特にロサンゼルスのアメリカの芝で開催されるオリンピックでは、魅力的な可能性を残している」とスタープレーヤーが五輪の舞台に立つことの重要性を説いている。

 野球大国アメリカで行なわれるオリンピックでは、どんな選手が顔を揃えるのか。さまざまな問題を乗り越えた上で世界各国のスター選手共演の場となれば、大会そのものが一層、華やかなものになることは間違いないだろう。

構成●THE DIGEST編集部
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