自慢の長髪をかき乱しながら、決勝のマウンドに立った男の気遣いが話題を呼んでいる。
11月19日、アジアナンバー1を懸けた『カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』の決勝戦が東京ドームで行なわれ、日本代表が韓国代表を延長10回タイブレークの末、4対3でサヨナラ勝ちを収め、大会連覇を飾った。
【PHOTO】門脇のサヨナラ打で韓国を撃破!井端ジャパンがアジアCS連覇達成!
手に汗握る接戦だった。まず先手を奪ったのは韓国。四球と失策で1死一、二塁の好機を得ると、4番のノ・シファンが左中間を破るタイムリーツーベースで韓国が2点を先制。主砲の一打で三塁側ベンチ、スタンドの応援団も大いに盛り上がった。
今大会初めてリードを許した日本だったが、5回にようやく反撃。のちに自ら先制点を許すきっかけとなったエラーを公開謝罪した牧秀悟(横浜DeNA)が左翼スタンドに放り込むソロホームラン。唯一のWBC戦士の一発で反撃の狼煙を上げると、6回には佐藤輝明(阪神)が中犠飛。侍ジャパンが同点に追い付いた。
その後、両チームともリリーフ陣が得点を許さず、試合は無死一、二塁から始まるタイブレークの延長戦に突入した。
10回表に韓国が1点を勝ち越すが、その裏の日本は1死満塁から坂倉将吾(広島)が犠牲フライで再び同点。崖っぷちの韓国ベンチは、この試合3安打の万波中正(日本ハム)との勝負を避けて申告敬遠を選択。満塁策を取り、ノーヒットの門脇誠との勝負にかけた。
打席に入る直前、井端弘和監督からアドバイスをもらった巨人のルーキーは2球目のスプリットを逆らわずに振り抜くと、打球は三遊間を抜ける劇的なサヨナラ打。ガッツポーズする門脇にベンチから一斉にチームメイトが飛び出し、小柄なヒーローは手荒い祝福を受けた。
そのあと優勝の喜びを分かち合い、侍ナインがマウンド付近で指揮官の胴上げを始めようとした、その時だ。突然、村田善則バッテリーコーチが右手を挙げて制止を求めた。ナインが一塁ベンチに目をやると、ひと足遅れて先発を任された今井達也(西武)が合流。駆け足で向かった男の手には、背番号24のユニホームが握られていた。
侍ジャパンのベンチには、大会直前の日本シリーズで左手薬指の靱帯損傷で参加を辞退した紅林弘太郎(オリックス)のユニホームが初戦から飾られていた。侍ナインは今井と紅林のユニホームが加わったのを見届けてから、井端監督の胴上げを始めた。
今井の神行動にSNS上の野球ファンも注目。「このシーン何度も見直したわ」「今井投手、紅のユニフォーム持ってきてくれてありがとう(涙)」「カッコいいぜ!たっちゃん」「気づいて紅林くんのユニ取りに行った今井くんカッコよす」「紅林くん、一緒に胴上げできて良かったね!」など、右腕の優しさに賛辞が鳴り止まなかった。
就任後、初のタイトルを獲得した井端監督は「今大会は若い選手で臨みましたし、国際試合の難しさも経験できたというところでは、非常に成長できたのかなと。来年はプレミアもありますので、ひとりでも多く侍ジャパンに入ってくることを願っています」と語り、若き侍のさらなる成長を願った。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】今井達也の”神行動”が話題に!若き侍ジャパン、歓喜の胴上げ!
11月19日、アジアナンバー1を懸けた『カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』の決勝戦が東京ドームで行なわれ、日本代表が韓国代表を延長10回タイブレークの末、4対3でサヨナラ勝ちを収め、大会連覇を飾った。
【PHOTO】門脇のサヨナラ打で韓国を撃破!井端ジャパンがアジアCS連覇達成!
手に汗握る接戦だった。まず先手を奪ったのは韓国。四球と失策で1死一、二塁の好機を得ると、4番のノ・シファンが左中間を破るタイムリーツーベースで韓国が2点を先制。主砲の一打で三塁側ベンチ、スタンドの応援団も大いに盛り上がった。
今大会初めてリードを許した日本だったが、5回にようやく反撃。のちに自ら先制点を許すきっかけとなったエラーを公開謝罪した牧秀悟(横浜DeNA)が左翼スタンドに放り込むソロホームラン。唯一のWBC戦士の一発で反撃の狼煙を上げると、6回には佐藤輝明(阪神)が中犠飛。侍ジャパンが同点に追い付いた。
その後、両チームともリリーフ陣が得点を許さず、試合は無死一、二塁から始まるタイブレークの延長戦に突入した。
10回表に韓国が1点を勝ち越すが、その裏の日本は1死満塁から坂倉将吾(広島)が犠牲フライで再び同点。崖っぷちの韓国ベンチは、この試合3安打の万波中正(日本ハム)との勝負を避けて申告敬遠を選択。満塁策を取り、ノーヒットの門脇誠との勝負にかけた。
打席に入る直前、井端弘和監督からアドバイスをもらった巨人のルーキーは2球目のスプリットを逆らわずに振り抜くと、打球は三遊間を抜ける劇的なサヨナラ打。ガッツポーズする門脇にベンチから一斉にチームメイトが飛び出し、小柄なヒーローは手荒い祝福を受けた。
そのあと優勝の喜びを分かち合い、侍ナインがマウンド付近で指揮官の胴上げを始めようとした、その時だ。突然、村田善則バッテリーコーチが右手を挙げて制止を求めた。ナインが一塁ベンチに目をやると、ひと足遅れて先発を任された今井達也(西武)が合流。駆け足で向かった男の手には、背番号24のユニホームが握られていた。
侍ジャパンのベンチには、大会直前の日本シリーズで左手薬指の靱帯損傷で参加を辞退した紅林弘太郎(オリックス)のユニホームが初戦から飾られていた。侍ナインは今井と紅林のユニホームが加わったのを見届けてから、井端監督の胴上げを始めた。
今井の神行動にSNS上の野球ファンも注目。「このシーン何度も見直したわ」「今井投手、紅のユニフォーム持ってきてくれてありがとう(涙)」「カッコいいぜ!たっちゃん」「気づいて紅林くんのユニ取りに行った今井くんカッコよす」「紅林くん、一緒に胴上げできて良かったね!」など、右腕の優しさに賛辞が鳴り止まなかった。
就任後、初のタイトルを獲得した井端監督は「今大会は若い選手で臨みましたし、国際試合の難しさも経験できたというところでは、非常に成長できたのかなと。来年はプレミアもありますので、ひとりでも多く侍ジャパンに入ってくることを願っています」と語り、若き侍のさらなる成長を願った。
構成●THE DIGEST編集部
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