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「このオフに動かないのは“諦めている”兆候」エンジェルスオーナーへの糾弾止まず「ビジョン見えず憂鬱」「ファンにどう説明するのか」と米メディア

THE DIGEST編集部

2024.01.13

地元ファンやメディアから批判を受けているエンジェルスオーナーのモレノ。(C)Getty Images

地元ファンやメディアから批判を受けているエンジェルスオーナーのモレノ。(C)Getty Images

「プレーオフ進出は2014年が最後。ロサンゼルス・エンジェルスのこの10年間の失敗にはひとつの共通点がある。それはオーナー、アート・モレノの存在だ」

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 このオフシーズンに大谷翔平が退団したエンジェルスは、戦力を大きく向上させるような補強を行なっていない。このような状況で、エンジェルス専門メディア『Halo Hangout』は1月12日の記事でオーナーのモレノを糾弾。「勝ちにいくシーズンとするのか、再建に動くのか。方向性が見えない」と指摘した1月10日に続いて、モレノ批判を展開した。

「モレノの球団は、23年もプレーオフに進めなかった。迎えたこのオフに何もせず、エンジェルスのファンはビジョンが見えず憂鬱に感じている」

 さらに同メディアは、「23年9月に『San Francisco Chronicle』紙は、エンジェルスのファンに対して、『(球団の本拠地移転に対して抗議した)オークランド・アスレティックスのファンに倣って、行動を起こすべきだ』という記事を掲載した。22年8月にモレノが球団売却を宣言した時、ファンの喜びようは凄まじかった。しかしモレノが売却宣言を撤回。ファンは怒り、悲しんだ」と、モレノとファンの“崩壊している”関係性を表現している。

 また、モレノの球団売却宣言から撤回するまでの経緯を当時の『ESPN』の記事を引用して説明。「25億ドル(約3625億円)でエンジェルスを買収したい希望者が、少なくとも5人はいた。エンジェルスは世界の富裕層にとって魅力的な要素があった。南カリフォルニアでディズニーランドに近い立地。スタジアム周辺を開発できるし、球団には借金がない。しかしモレノは『やり残した仕事が残っている』と言って売却を撤回した」と振り返っている。
 
 はたしてモレノには“やり残した仕事”がまだ残っているのだろうか。『Halo Hangout』は、「モレノがこのオフに大きな補強に動かないのは“諦めている”兆候だ」として、チーム強化に乗り気ではないオーナーを糾弾。「24年のチームのサラリーキャップは7000万ドルを下回ると予想されている。ロサンゼルス・ドジャースが10年7億ドルで契約したショウヘイ・オオタニに与える年平均7000万ドル(実際の年俸は200万ドルで残りは後払い)にさえ及ばない」と、強化する意欲が見えてこない点を指摘している。

「これからFAの大物と契約する噂もあるが、現状は何もない。モレノはこの点を、ファンにどう説明するのか。モレノが2003年にエンジェルスを買収して以降、04~05、07~09年にプレーオフに進んだが、それは前体制(ウォルト・ディズニー・カンパニー)が育んだファームシステムの功績だった。03年当時のファームランキングは30球団中3位だったが、現在のそれは27位だ」

 目立った補強がなく戦力を落としたチームに加えて、ファームは最低レベル。こうした状況を踏まえて、同メディアは「現オーナーが権力を握っている限り、夢や希望は持てない」と、モレノに何度目かの批判の声を挙げている。

 一部メディアでは、「24年オフにモレノが球団を売却するのでは」という噂を報じている。このオフに大きな補強に動かないのは、将来の球団売却を見据えての行動なのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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