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MLB

「稀有な存在に変わった」メジャー123年間で2人目の偉業を達成したカブス今永昇太に地元メディア絶賛止まず!「口笛と歓声が興奮を物語る」

THE DIGEST編集部

2024.04.03

メジャー初先発の今永は6回を投げ、2安打9Kと圧巻のデビュー戦を飾り、地元ファンを大いに喜ばせた。(C)Getty Images

メジャー初先発の今永は6回を投げ、2安打9Kと圧巻のデビュー戦を飾り、地元ファンを大いに喜ばせた。(C)Getty Images

 衝撃の快投デビューを飾った日本人左腕に地元メディアの賛辞が止まない。

 現地4月1日、今シーズンからシカゴ・カブスに加入した今永昇太が本拠地リグリー・フィールドでの開幕戦に先発登板。コロラド・ロッキーズ相手に6イニング(92球)を投げ、2安打無失点。9個の三振を奪う圧巻のピッチングを見せ、メジャー初勝利を飾った。

 気温6度のなか、今永はひとり半袖姿で臨み気合十分。初回に2番ブレンダン・ロジャースを伝家の宝刀スプリットで空振りに斬って取り、バッテリーを組むヤン・ゴームズも捕れないほどの落差でメジャー初三振を挙げた。

 今永のギアはさらに上がる。速球で押したり、スイーパー、スプリットなど切れ味鋭い変化球で次々とロッキーズ打線から三振の山を築き、5回までに出した走者は失策によるひとりだけ。無四球、8奪三振の素晴らしい内容でノーヒットを継続した。

 両チーム無得点で迎えた6回2死、今永は1番チャーリー・ブラックモンに初安打を許し、さらに連打を浴びて一、二塁とピンチを招く。この試合最大の山場となり、昨季20本塁打を放った強打者ノーラン・ジョーンズと対峙した日本人左腕はギアをもう一段階上げてカウント1-2で追い込むと、最後は真ん中低めに92.6マイル(約149キロ)の速球をズバッと決めて空振り三振。9個目の三振を奪うと、今永はグラブを叩いて雄叫びをあげ、チームメイトを鼓舞。躍動する日本人ルーキーに地元ファンは惜しみない拍手を送った。

 その直後、1安打に抑えられていた味方打線がようやく目覚めて3点を奪取。7回にも2点を加え、カブスが5対0で完封勝ち。6回でマウンドを降りた今永に白星が転がり込んだ。
 
 日本人左腕の快投には、長い歴史を誇るメジャーの中でも偉大な記録がついた。球団公式によると、「本日ショウタ・イマナガが、少なくとも1901年以降のメジャーの歴史で史上2人目のMLBデビュー戦で6回を投げきり無失点、無四球、9奪三振以上をマークした」とSNSに報告。ハイライト動画には「イマナガをもっと好きになった!」「ショウタはヒーローだ!」「グッジョブ!」など、ファンからの称賛が多く寄せられた。

 無論、地元メディアは大活躍の30歳サウスポーを激賞している。

 シカゴの日刊紙『Chicago Tribune』は「ショウタ・イマナガはメジャーデビューを、まだスプリング・トレーニングであるかのようにロッキーズを翻弄した。彼らは日本人左腕を攻略できなかった」と、わずか2安打に抑えた投球術を絶賛。さらに「イマナガは初勝利を手にする過程で、稀有な存在に変わった」と言及。カブスでのデビュー戦登板で9奪三振はダッチ・ロイター(1917年)、ジョーダン・ウィックス(2023年)に並ぶ球団史上2番目の記録だと紹介した。
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