ロサンゼルス・エンジェルスのオーナー、アート・モレノが大物FA投手のラブコールを拒否していたことが明らかになった。米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者が、「開幕直前にサンフランシスコ・ジャイアンツと2年総額6200万ドル(約94億円)の契約を結んだブレイク・スネルは、本当はエンジェルスとの契約を希望していた。しかし、それは実現しなかった」と報じた。
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ナイチンゲール記者はさらに、「ジャイアンツのほかにあった正式オファーは、2月にニューヨーク・ヤンキースから届いた5年総額1億1500万ドル(約174億円)と、3月にヒューストン・アストロズから届いた2年4200万ドル(約63億円)のふたつだけだった」とし、本人が希望するエンジェルスからは、正式オファーがなかったことを明かしている。
この報道に、エンジェルス専門メディア『Halos Today』が反応。「スネルはエンジェルスを望んでいたにもかかわらず、オーナーのモレノは正式オファーを送らなかった。多くのファンは先発ローテーションを強化するために、エンジェルスがスネルと契約すると信じていた。しかし、モレノはスネルとの契約を望まなかった」と肩を落とした。
オフシーズンの目玉だったスネルは、代理人のスコット・ボラスとともに大型契約を狙っていたと言われているが、結果的に2年6200万ドルで手を打った。ただ、今季終了後にオプトアウト(契約破棄)できる条項が盛り込まれているため、今オフにあらためて行動を起こす可能性も指摘されている。
「スネルとジャイアンツの契約額を考慮すれば、エンジェルスは優れた投手と契約できる絶好の機会を逃したと言える。エンジェルスがいつものように不調なシーズンをおくった場合、モレノはこの判断を後悔するかもしれない。ファンは勝利を望んでいるが、オーナーがスター選手を望まなければ、もうどうしようもない」
現地4月7日時点で、エンジェルスは9試合を消化して5勝4敗。ア・リーグ西地区でテキサス・レンジャーズに次ぐ2位につけているものの、失点数は53と同地区ワーストを叩き出している。もしスネルと契約していたら――。エンジェルス・ファンの嘆きは、すぐには止みそうにない。
構成●THE DIGEST編集部
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