プロ野球

【DeNA】元選手会長と元キャプテンが再び共闘! 石田健大と筒香嘉智が取りに行く、あの時の“忘れ物”

萩原孝弘

2024.04.25

2019年以来の共闘となる石田(左)と筒香(右)。写真:萩原孝弘

 海の向こうで夢を叶えるため、19年オフにベイスターズからメジャーへと旅立った筒香嘉智。コロナに腰痛、マイナーから独立リーグともがき続けた5年間の挑戦を経て、古巣のベイスターズに帰還を果たした。

 20日にファームで実戦調整を開始し、横須賀スタジアムには3000人弱のファンが押し寄せるフィーバーの中、1打数1安打と流石の貫禄を見せつけた。その日は石田健大が先発マウンドへ上がり、7回1失点と好投を披露。筒香も「健大とは毎日、日本の話ももちろんしていますし。今日も非常に素晴らしいピッチングしてたので、早く1軍で健大が活躍するのが楽しみです」と目を細めていた。
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 2009年ドラフト1位の筒香嘉智に遅れること5年、2014年のドラフト2位でベイスターズに入団してきた石田健大。14年にブレイクを果たした筒香は、15年にはさらに迫力を増し打率.317、ホームラン24本で打線の核を担い、ルーキーの石田は11先発で2勝ながらも防御率は2.89と即戦力として機能した。その後、筒香は17年にキャプテンに就任し、石田は19年から選手会長を務めるなど、名実ともに投打の柱としてチームを支え続けた。

 その19年には優勝を目指すシーズン終盤に「一生残る、一瞬のために」とのスローガンを2人が中心となって編み出し、チームを一つにまとめる役目も果たすなど、常に勝利への執念を燃やしていた。

 筒香が渡米し、選手会長の座を降りてからも「優勝したい。チームが困っている時の力になりたい」と常日頃から口にしていた石田健大は、再入団会見でも「横浜で優勝を目指す」とあの頃と同じベクトルで動き続ける、頼れる先輩の復帰に「嬉しかったですね」と切れ長の目を細めた。

「ニュースは色々出ていて、決まるか決まらないかぐらいで連絡はさせてもらいました。僕も去年のオフに色々考えたので、彼がやりたいところでやるのが一番だろうなと思ってましたけど、戻ってきてほしいっていう気持ちは常に持っていたので」と昨年FA権を行使した経験を踏まえながらも、再び共闘できることを素直に喜ぶ。

 また「ずっと横浜いる時から話もさせてもらってましたし、戻ってきてからもいい話ばっかり聞けてるので」と当時と変わらぬスタンスで会話していることを明かしつつ「ホントにチームにとってもプラスなことだろうなとは思います。僕自身にとっても、やっぱり色々シーズン中でも声をかけてくれて、ああだこうだ言ってくれる人が戻ってきてくれたっていうのはすごく強みになるなって思いますし、知識の量っていうのはえげつないぐらいある方なので、できるだけ僕から積極的に聞いていけたらなとは思ってます」と打者目線でのアドバイスを、自身のピッチングに還元したいと目論んだ。
 
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「上がってからどれだけいいパフォーマンスができるか。その準備をしっかり」