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MLB

改良チェンジアップが苦手の対右打者に効果を発揮!進化を遂げた菊池雄星が大谷翔平との「花巻東対決」に挑む<SLUGGER>

藤原彬

2024.04.27

メジャー6年目を迎えた菊池。今季は開幕から安定した投球を続けている。(C)Getty Images

メジャー6年目を迎えた菊池。今季は開幕から安定した投球を続けている。(C)Getty Images

 開幕から約1ヵ月、菊池雄星(ブルージェイズ)の快投が目立つ。ここまで5先発で防御率2.28。4月10日の今季初登板で3失点した以外は5イニング以上&2失点以下と安定感を発揮している。4月28日(現地)には、本拠地ロジャース・センターで大谷翔平擁するドジャース戦に登板予定。改めてその投球がクローズアップされそうだ。

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 今季の菊池の投球で最大の注目点は、自身が「一つの大きなテーマ」と語っていたチェンジアップだ。右打者にだけ投げるこの球種は以前から使っていたが、今季から握りを変え、球速も落とした。その結果、横変化量が増し、ほぼ同じスピードだったスライダーとの球速差が生まれ、打者を腰砕けにするシーンも見られる。

 この新型チェンジアップの効果で、それまで苦手にしていた右打者を封じられるようなったことが、快投の最大の要因と言っていい。ムーキー・ベッツ、テオスカー・ヘルナンデス、ウィル・スミスといったドジャースの手強い右打者にもチェンジアップが通用するかどうかが、明日の試合の最大のポイントと言っていいだろう。
 もちろん、花巻東高の後輩である大谷との対戦にも注目が集まる。メジャー通算20打数6安打。3本のホームランを献上するなど、引き立て役に回っていた感もあるが、今季はここまで対左打者に長打を1本も許していない。今回は先輩の意地を見せたいところだ。

 4月16日のヤンキース戦で今季初白星を挙げた後、菊池は「メジャー6年目で、これまでで一番自信を持っていると思う」と語った。心身充実でメジャーの水にも慣れ、今季は本拠地での先発試合でチームが勝利すると、ロッカールームでチームメイトにウイスキーの「山崎」を振る舞う。ナ・リーグ屈指の強力打線が相手の試合後にも、同じ光景が見られるだろうか。

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。X(旧ツイッター)IDは@Struggler_AKIRA。

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