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敵地でカブスに勝利のダルビッシュ有、いまなお健在の古巣への影響力と球団やファンとの絆に地元メディア注目「関係は明らかに強固なまま」

THE DIGEST編集部

2024.05.08

現地4月6日のカブス戦に先発したダルビッシュ。5回無失点で古巣相手に今季2勝目を挙げた。(C)Getty Images

 現地5月6日、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有が敵地リグリー・フィールドで行なわれたシカゴ・カブス戦に先発し、5回・83球、被安打3、5奪三振、無失点の好投で今季2勝目、日米通算198勝目をマークした。
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 ダルビッシュは2018年から20年までカブスに在籍。地元メディア『Marquee Sports Network』は5月7日、「リグリーに凱旋のダルビッシュ、カブスに与えた影響は健在」という記事で、両者の関係性を紹介している。

「カブスを退団して数年がたつが、ダルビッシュのシカゴへの凱旋は、当時のブルーストライプの姿を思い出させた。6年総額1億2600万ドル(当時約137億円)で契約し、1年目の18年は右肘の故障で8試合の登板にとどまった。19年に堅実な投球で復帰し、短縮シーズンの20年はリーグトップの8勝を挙げる活躍を見せ、ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で2位となった」

 カブスでの3シーズンを振り返った同メディアは、「そして給与削減の必要に迫られた球団は、パドレスにトレードする選択をしたが、ダルビッシュとカブスの関係性は強固なままだ」と、いまなお両者の間に絆があると綴った。

 その理由として、同メディアはダルビッシュの人間性に着目。「私はユウさんを、とても尊敬している。本当に素晴らしい人間だ。いまもカブスに対していい感情を抱いてくれているのは、本当にうれしいし、ほかの日本人選手からのリスペクトは信じられないほど大きい」というジェド・ホイヤーGMのコメントを記載。鈴木誠也や今永昇太がカブスを選んだのも、ダルビッシュの助言があったからだという。
 
 同メディアは、「ダルビッシュのおかげで、セイヤ・スズキやショウタ・イマナガといった最高の選手がシカゴにやって来た」と記し、「2人は移籍先を決める際、ダルビッシュから球団とファン、シカゴの街は最高だと聞いていた。スズキが4月中旬に負傷者リスト入りするまでは、チーム最高の打者だったし、イマナガはナ・リーグの月間最優秀新人に選ばれた」と両選手の決断の裏に、ダルビッシュの存在があったと伝えた。

 さらにダルビッシュは、カブスの2人の日本人選手を気に掛けている。6日には通訳を通じて、「彼らが少しでも不安や心配を感じているようなら、そうならないように話をするようにしています。逆に物事が順調に進んでいるようなら、さらに前進できるように、そっと背中を押してあげればいい。そう心掛けています」と語った。

 このコメントを受けて同メディアは、「ダルビッシュにとってカブスがどのような組織なのか、また、彼の影響力が、チームに残っていることを大いに物語ってる」と記している。

 そんなダルビッシュはシカゴから愛されている。いつも両手を広げて歓迎するファンに対して、「いつも温かい言葉をもらっている。いつも"シカゴに戻ってきてくれ"と言われるし、私もこの球場が大好き。ここのマウンドで投げられるのは、最高の気分ですね」と明かした。

「ファンから"戻ってきて"と言われた時の感想は?」と聞かれたダルビッシュは、こう答えた。「言葉で気持ちを表現するのは難しいですが、いつも笑顔になる。(退団してから)何年も経っているのに、温かい言葉をかけてくれる。それだけで幸せです」とほほ笑んだ。ダルビッシュは、いまなおカブスの球団やファンを魅了している。

構成●THE DIGEST編集部

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