「監督は僕には厳しいので」
【PHOTO】球場を盛り上げたオリックス・バファローズ球団公式ダンス&ヴォーカルユニット 「BsGravity」を特集!
オリックスの紅林弘太郎は中嶋聡監督について質問されると必ずこのように答えている。実際、中嶋監督も「あまり褒めたくないんだけど」などと紅林には厳しい一面を見せることもある。だが、紅林が入団した年に二軍で指揮を執っていたのも中嶋監督。1年目からファームで全試合使い続けたのも監督の意向と思われ、厳しい言葉は期待の裏返しと言っていいだろう。
紅林自身「監督に怒られるのは親父に怒られるのと同じだと思っている」と、中嶋監督の愛あるムチをしっかりと受け止めている。中嶋監督も、紅林がサヨナラ打を放った時には「ローキック」「ヘッドロック」を見舞い、本人が「次はラリアット」と思ったところ「無視」するという茶目っ気あふれる愛情表現を見せている。
そんな紅林は、交流戦を前にして44試合に出場して打率.289。本人が「20本は打ちたいですね」と話している本塁打はわずか1本だが、打撃自体は安定している。特に5月は月間打率.344を記録し、最近は5番を任されるようになった。
得点圏打率も.375と高く「得点圏で打たないと、やっぱクリーンアップは打てないと思うので。最悪でも次に回すぐらいのことをしないといけない。ちゃんと集中力持ってやりたいなと思います」とクリーンアップ・トリオの一角としての責任感を口にする。 ゴールデン・グラブを目指している守備では、失策した日に頭を坊主にしたこともあったが、「あまり引きずるタイプじゃないんで。やっぱり野球は取り返しのできるスポーツですし、試合が終わるまでは引きずってても仕方がないと思うので」と切り替えの重要性を強調する。
正遊撃手に定着したことで自覚も生まれたようだ。「点を取られた後にすぐ追い越せるっていうのが一番いいと思うので、そこはやっぱり僕だけの力だけでは絶対できないので、チーム全体として、 一体感を持って結果をつかみにいきたい。その中で、僕が打線を途切れさせないというか、次につなげる仕事できればいいなと思います」
もともと「数字は気にしない」タイプ。「いろいろ考えてもしょうがないと思うので、本当にシンプルに次につなげることを考えてます。まだ打席数も少ないので、一喜一憂しても仕方がないし、できることをやった結果が打率とかになってくると思うので、そこは今はあまり気にしてないですね」
目標としている「3割・20本塁打」へ向け、今後どれだけ数字を積み重ねることができるか。まだ成長過程にある紅林には期待しかない。このままマイペースで好調を維持してもらいたい。
取材・文●どら増田
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
【関連記事】「僕は絶対取り返すんで」オリックス宗佑磨、奇跡の逆転優勝に向けて持ち続ける諦めない気持ち【オリ熱コラム2024】
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紅林自身「監督に怒られるのは親父に怒られるのと同じだと思っている」と、中嶋監督の愛あるムチをしっかりと受け止めている。中嶋監督も、紅林がサヨナラ打を放った時には「ローキック」「ヘッドロック」を見舞い、本人が「次はラリアット」と思ったところ「無視」するという茶目っ気あふれる愛情表現を見せている。
そんな紅林は、交流戦を前にして44試合に出場して打率.289。本人が「20本は打ちたいですね」と話している本塁打はわずか1本だが、打撃自体は安定している。特に5月は月間打率.344を記録し、最近は5番を任されるようになった。
得点圏打率も.375と高く「得点圏で打たないと、やっぱクリーンアップは打てないと思うので。最悪でも次に回すぐらいのことをしないといけない。ちゃんと集中力持ってやりたいなと思います」とクリーンアップ・トリオの一角としての責任感を口にする。 ゴールデン・グラブを目指している守備では、失策した日に頭を坊主にしたこともあったが、「あまり引きずるタイプじゃないんで。やっぱり野球は取り返しのできるスポーツですし、試合が終わるまでは引きずってても仕方がないと思うので」と切り替えの重要性を強調する。
正遊撃手に定着したことで自覚も生まれたようだ。「点を取られた後にすぐ追い越せるっていうのが一番いいと思うので、そこはやっぱり僕だけの力だけでは絶対できないので、チーム全体として、 一体感を持って結果をつかみにいきたい。その中で、僕が打線を途切れさせないというか、次につなげる仕事できればいいなと思います」
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取材・文●どら増田
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どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
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