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月別ではもちろん6月が最多、際立つホワイトソックス戦での猛打...「データで見る大谷翔平メジャー200本塁打」<SLUGGER>

藤原彬

2024.07.14

また新たな偉業を達成した大谷。メジャー通算200本塁打は日本人選手初の記録だ。(C)Getty Images

 7月13日のタイガース戦で、大谷翔平(ドジャース)が節目の通算200号本塁打に到達した。メジャーを代表する打者へと成長しながら積み重ねたアーチの内訳を確認しつつ、観る者を驚嘆させた一撃を思い出そう。

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▼左腕をやや苦手としつつ特大弾を連発!

 まず、相手投手の左右別では、右投手から149本、左投手から51本となっている。対戦機会の多い右投手から多く打っているのは当然だが、1本塁打あたりに要した打数を見ても、対右の13.0に対して対左は18.0。基本的には右投手を得意としていることが分かる。

 ちなみに、通算成績を比較しても、対右の打率.289/長打率.598/OPS.982に対して、対左は.259/.495/.835。OPSは150ポイント近く差がついている。

 興味深いのは、本塁打の飛距離トップ5はいずれも左腕投手が打っていること。対左投手には、遠くへ飛ばすためのツボが存在するのだろうか。今後も本数を多く上積むのは対右投手になりそうだが、左腕相手にはより衝撃的な一撃が期待できるかもしれない。

▼際立つ6月の大爆発ぶり、しかし8月以降は...

 大谷と言えば6月。月別の本塁打内訳を見ても、55本でダントツだ。

3・4月 30本(116試合)
5月 34本(144試合)
6月 55本(135試合)
7月 34本(132試合)
8月 28本(156試合)
9・10月 19本(110試合)

 一方で、8月は28本、9・10月は19本と明らかに少ない。シーズンが深まるにつれて失速する傾向が顕著になっている。昨季までは二刀流フル回転の歪みがここに表れていたと考えることも可能だが、DH専念の今季は最後までフルスロットルで突っ走ってほしい。
▼ホワイトソックス戦はわずか38試合で18発!

 200本塁打を対戦チーム別に見ると、最も多いのは以下の5チームだ。

1 レンジャーズ 21
2 ホワイトソックス 18
2 アスレティックス 18
4 マリナーズ 17
5 アストロズ 14

 レンジャーズを筆頭に、昨季まで所属したエンジェルスと同じア・リーグ西地区のチームが並ぶ中、異彩を放つのがホワイトソックス。他の4チームでは最も少ないアスレティックスでさえ75試合を要している中、わずか38試合で18本塁打を量産している。

 ちなみに、これまで本塁打を打っていない相手はフィリーズとカーディナルス。今季はまだ3試合ずつ対戦が残っており、「全30球団制覇」に期待がかかる。

▼テキサス以上に得意の球場は?

 球場別では当然、エンジェル・スタジアム(99本)とドジャー・スタジアム(17本)が1、2位。では、ホーム球場以外ではどうか。

 結論から言うと、ギャランティード・レート・フィールド(ホワイトソックス)、ミニッツメイド・パーク(アストロズ)、グローブライフ・フィールド(レンジャーズ)の3球場が8本で並ぶ。

 特にグローブライフ・フィールドは、昨年6月に4試合4本塁打を記録した印象が鮮烈。だが、試合数を見ると、それぞれ19試合、40試合、32試合で、やはりここでもホワイトソックス戦での相性の良さが際立っている。

 一方、まだ本塁打を打っていないホーム球場も6つあり、「全球場制覇」は来季以降に持ち越されそうだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。X(旧ツイッター)IDは@Struggler_AKIRA。

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