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故障離脱がありながらも高打率を維持するオリックスの西野真弘が抱く打席への思い「食らいついていくだけです」【オリ熱コラム2024】

THE DIGEST編集部

2024.08.21

小柄ながらガッツあふれるプレーでチームを鼓舞する西野。オリックスには欠かせない存在だ。写真:野口航志(DsStyle)

 プロ10年目を迎えたオリックスのベテラン西野真弘が、18日現在で63試合に出場、打率.323、出塁率.377とポイントゲッターとして好調を維持。相変わらず怪我に泣かされながらも、守備でもファインプレーを連発するなど存在感を発揮している。

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 16日の日本ハム戦では3打数3安打2打点と大暴れ。さらに四球も選び、全打席で出塁してチームの勝利に貢献した。試合後には「とにかく後ろにいい形でつなぐことだけを考えているので、良かったかなと思います。みんな必死にやっていますし、全部が全部うまくいくことは難しいかもしれないんですけど、こうしていい形になっているので、こういった試合をもっと増やしていきたい」コメント。中嶋聡監督が就任以来掲げている「全員でつなぐ」気持ちを改めて強調した。

 若い選手たちの台頭については「すごくいい選手ばかりいますし、その勢いに僕たちもついていきたいと思います」と笑顔。ベテランと若手が切磋琢磨していく現状を楽しんでいるようだ。

 実は「ちょっと(調子が)落ちてきた感じっていうのがあった」という西野だが、「今日いい形で出たっていうのは嬉しいことですし、隙があればみんな全員行くっていう気持ちは持ってると思うんで、それができたかなっていうところですかね」とチーム内での狂騒が好結果を生んだことを強調した。

 8回のタイムリーはシングルヒットと思われたが二塁まで進塁。「センターを見たらいなかったので、二塁まで行きました」と振り返っていたが、一つでも先の塁へ進もうという気持ちがなければ、あの場面で二塁までは走れない。
 対左投手の打率が.409(22打数9安打)と驚異的な数字になっていることについては「あまり対戦もないので」としながらも「左も右もどっちがどっちと当たっても、打席だったらもう戦う、必死になってやるしかないんで、 食らいついていくだけです」と話す。

 対右を含めて.323という数字はこれまでの自己最高(15年の.304)を上回るペースだが、本人は特に意識はしていないようだ。「特に打率は数字が動くんで。打点は取れば取るほど減らないですけど、打率はやっぱ変動するんで。そこを気にしてしまうと難しい部分もあるので、変動するやつは気にせず、 プラスしていくやつはどんどんプラスして。シーズン終わった後に良かったっていう形で終われるような。そのために一日一日、必死にやってます」

 故障離脱を繰り返しながらも、そのたびにしっかり戦列に戻って成績を残すあたりはさすがベテランだ。「モチベーションは、やっぱり最初はやっぱ落ちますよ、やっぱり悔しいですし、(離脱)したくてしてるわけじゃないんで、いろんな葛藤がある中で、でも早く戻りたいっていう気持ちはあるんで。できることはやるっていう。怪我したからといって1回ゼロにするんじゃなく、患部は癒しながら、他はスイッチを切らさないでやってました」。

 ガッツあふれるプレーでチームを鼓舞するベテランは、チームのミラクルCS進出に向け、シーズンが終わるまでボールに食らいついていく。

構成●THE DIGEST取材班

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