2024年シーズン、ロサンゼルス・ドジャースの主砲として驚異的なパフォーマンスを続けている大谷翔平。指名打者専念となっている今季、本塁打、盗塁で「40-40」という史上６人目の偉業も達成。すでに、ナ・リーグMVP最有力との声も上がっている。ロサンゼルス・エンジェルス時代における過去２度の受賞時は「二刀流」が高く評価されており、打者のみでプレーする今季、３度目の受賞となればまたひとつ、快挙を成し遂げることになる。

【動画】ドジャー・スタジアム大熱狂！大谷翔平、劇的サヨナラ満塁弾で史上６人目の40－40達成 　だがその一方で、MVP争いにおける対抗馬の名前も聞こえてきており、ニューヨークの放送局『SNY』では、ニューヨーク・メッツのフランシスコ・リンドーアを挙げている。

「メッツのスター選手、フランシスコ・リンドーアは、2024年のナショナルリーグMVPの有力候補だ。あの伝説的なショウヘイ・オオタニに対しても引けを取らない」

　地元球団の主力選手をそのように評する同メディアは、「指名打者のみ」の大谷に対し、リンドーアの打撃、守備両面での貢献度も主張し、「ダイヤモンドで最も重要なポジションのひとつであるショートで、OAA（Outs Above Average：守備のパフォーマンスを示す指標）99パーセンタイルのエリートだ」と綴っている。

　また、打撃面においてもリンドーアに対し、「シーズンが終わる頃には33本塁打、42二塁打、96打点、110得点に達するペースで進んでいる」と見通しており、加えて「リンドーアは今季の成績を含め、MLB史上唯一、１シーズンに25本塁打以上と25盗塁以上を３度記録したショートストップとなった。彼の攻撃的貢献と守備的価値は唯一無二だ」とパフォーマンスを絶賛する。

　一方、大谷に関しては今季中で「50-50」も狙えると称えながら、「オオタニの魔法のようなシーズンの中でも、考慮すべき点はいくつかある」と指摘。続けて「守備や投球でパフォーマンスを発揮するための精神的な負担が取り除かれている」と説いており、他にも「さらに重要なのは、守備以外の身体的な負担もなくなっていることだ」として、やはり打者専念での“メリット”を強調している。

　それらの見解を並べた上で、同メディアは「攻撃面での活躍から今年、彼がMVPを獲得しなければ、それは番狂わせとなるだろう」として、誰よりも優れた選手であると認めながらも、「しかし、今年はリンドーアの方が有利であり、より相応しいと簡単に主張できる」と結論付けた。

　大谷、そしてNYメディアが力強く後押しするリンドーアも、ナ・リーグのMVP候補として、今後の成績がさらに重要視されるはずだ。そしてここからの終盤戦、今季もやはり大谷が中心となるMVP論争は、過熱の一途を辿ることになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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