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山本由伸が4回72球4安打無失点で降板。毎回ピンチ背負うも、米メディアは防御率2.63の”粘投”に好評価「絶対的なドジャースのエース」

THE DIGEST編集部

2024.09.17

山本は毎回ランナーを出すも、4回72球を投げて4安打無失点だった。(C) Getty Images

山本は毎回ランナーを出すも、4回72球を投げて4安打無失点だった。(C) Getty Images

 現地9月16日、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でアトランタ・ブレーブスと対戦し、山本由伸が先発。毎回ランナーを出すピッチングだったが、4回(72球)を投げて4安打3奪三振、2四球無失点に抑えて降板。防御率は2.63に向上した。

 前回登板は右肩故障からの復帰戦で、60球の球数制限がある中で4回4安打1失点、8奪三振の快投。直球の最速は97.9マイル(約157.6キロ)を計測した。

 しかしこの日は、初回から苦しいマウンドだった。立ち上がり、先頭打者を四球で歩かせると、1アウトから二盗を決められ、さらにバッテリーを組むウィル・スミスの送球が逸れる間にランナーが一気に三塁まで進み1死三塁とピンチを背負う。それでも強打者マーセル・オズーナを三ゴロに打ち取り、続くマット・オルソンを四球で歩かせて一、三塁としたもののラモン・ラウレアーノを三ゴロ。得点は許さなかったが、この回だけで22球を要した。

 2回は先頭のショーン・マーフィーに二塁打を打たれるが、8番ジョバンニ・ウルシェラを空振り三振に仕留めるなど無失点。3回も再び先頭打者を出すと、ホルヘ・ソレアに154キロの低め速球をセンターに弾き返され1点を覚悟したが、キケ・ヘルナンデスの好送球で一塁ランナーを走塁死にさせ、日本人ルーキーはグラブを叩く。気合を入れ直した山本はこのあと内野ゴロ2つに仕留め、味方の好連係に応えた。

 強力ブレーブス打線をなんとかゼロに抑えている山本は4回、ラウレアーノに初球153キロのストレートを狙われ中三塁打。またも先頭打者を出してしまう。踏ん張りどころの右腕はマーフィーをフルカウントからスライダーで空振り三振、次打者を遊ゴロに抑えると、球数が70球に到達。ウルシェラを1ボールからカーブで遊直に打ち取り、無失点。毎回ランナーを背負う苦しいピッチングも、本塁だけは踏ませなかった。
 
 勝敗はつかなかったが、日本人ルーキーの粘投は現地記者も及第点を送る。豊富なドジャース情報を配信している『Honestly Dodgers』のヤコブ・ブラウンソン氏は山本の投球内容を記したうえで、「キレのある投球には見えなかったが、ブレーブスを無失点に抑えた」と評価。特にオズーナ、オルソンらを抑えたのは印象的だったとし、「彼の防御率は現在2.63だ。絶対的なドジャースのエース」とXに報告した。

 同じくドジャース専門メディア『Dodgers Nation』は「ヨシノブ・ヤマモトは、ブレーブスが多くのチャンスを得たにもかかわらず、4イニングを投げきり、無失点に抑えた」とゼロを刻んだ右腕の力投を称えた。

 また、米紙『Los Angeles Times』のドジャース番記者のマイク・ディジョバンナ氏は得点圏に毎回走者を置くも、ここぞの場面で強力打線を抑えたルーキーの投球術に唸った。

構成●THE DIGEST編集部

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