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ダルビッシュ有を支える縁の下の力持ち。ポストシーズン3本塁打の活躍みせる日系4世との日本的な”振る舞い”に米注目

THE DIGEST編集部

2024.10.07

ドジャース打線を3安打1失点に抑えたダルビッシュ。(C)Getty Images

 恋女房と交わした"お辞儀"が話題を呼んでいる。

 現地10月6日、サンディエゴ・パドレスは敵地でロサンゼルス・ドジャースと地区シリーズ第2戦を戦い、38歳のダルビッシュ有が先発。大谷翔平を3打数ノーヒットに抑え込むなど、7イニングを投げ3安打1失点でポストシーズン2年ぶりの勝利投手となった。チームも計6発のホームランを含む13安打10得点の猛攻で大勝。通算成績を1勝1敗のタイに戻し、現地8日からは本拠地で宿敵を迎え撃つ。

 多彩な変化球を駆使して強力打線を封じ込めたダルビッシュ。注目された大谷との日本人対決では、ベテランらしい駆け引きが際立った。

 初回の第1打席はカットボール、カーブが外れて2ボール。3球目のスイーパーでストライクを決めると、4球目は内角ギリギリを攻める152.5キロの速球で空振りを奪う。最後は、外角低めのスライダーで三振に斬って取った。

 3回の第2打席は外角低めの際どいところに投じたスプリットに大谷が手を出し、力のない一ゴロ。6回、先頭で登場した第3打席はカーブ、スライダー、スプリットと変化球を中心に攻めてフルカウントに追い込む。そして、勝負の6球目は117キロの緩いカーブで当たり損ねの投ゴロに打ち取り、勢いに乗せると恐い大谷の打棒を完全に封じた。

 奪三振はわずか3つだが、要所でしっかりと抑えるベテランらしい投球術でドジャース打線を攻略したダルビッシュ。先発としてしっかりゲームを作り、味方打線の猛打爆発につなげた。
 
 試合後にはバッテリーを組んだ日系4世のカイル・ヒガシオカ捕手とお辞儀を交わし、勝利を分かち合った。このシーンを米放送局『CBS Sports Network』のダニー・ヴィエティ氏は見逃さず、「珠玉のピッチングを見せたユウ・ダルビッシュにカイル・ヒガシオカは頭を下げた」と綴り、2人の微笑ましいやり取りを自身のXに動画付きで報告した。

 2017年にメジャーデビューしたヒガシオカはニューヨーク・ヤンキース時代に田中将大(楽天)ともバッテリーを組み、日本人投手とは交流があった。23年オフにトレードでパドレスに移籍を果たすと、今季は77試合でスタメンマスク。アトランタ・ブレーブスと戦ったワイルドカード・シリーズでは2本塁打をマークするなど、貴重な場面でバットが光りチームの勝ち上がりに貢献。6日のドジャース戦でも6点リードした9回表にソロ弾を放ち、ダメを押した。

 先に3勝した方がリーグ優勝決定シリーズに進出するだけに、連敗していれば崖っぷちに立たされていたパドレス。大事な試合でベテラン・バッテリーがドジャースの勢いを食い止め、本拠地で王手をかける。

構成●THE DIGEST編集部

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