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「第2戦で大谷翔平をどう抑えるのか」千賀滉大の大乱調で、メッツ・ブルペン陣が窮地に? 米記者「少々厄介な状況だ」

THE DIGEST編集部

2024.10.14

ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズ初戦で先発し、1回1/3で降板した千賀。(C)Getty Images

 現地10月13日にナ・リーグ優勝決定シリーズが行なわれ、敵地ドジャー・スタジアムに乗り込んだニューヨーク・メッツが、0対9でロサンゼルス・ドジャースに大敗した。

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 メッツの誤算は先発の千賀滉大だった。初回、先頭打者の大谷翔平を二ゴロに打ち取った後、2番ムーキー・ベッツ、3番フレディ・フリーマン、4番テオスカー・ヘルナンデスに3者連続四球。ベッツとT・ヘルナンデスにはストライクが1球も入らなかった。

 1死満塁となって5番ウィル・スミスを中飛に抑えたが、続く6番マックス・マンシーに適時打を打たれて千賀は2点を失った。

 2回にも先頭の8番ギャビン・ラックスに四球を与えてしまうと、9番トミー・エドマンに送りバントを決められて1死二塁。この場面で続く大谷に右前適時打を放たれて3失点目。ここで千賀は降板となった。

 初戦を落としたメッツの第2戦の先発は左腕のショーン・マナエアと発表された。『MLB.com』のクリスティーナ・デ・ニコラ記者は、「マナエアの仕事は、直近の得点圏で19打数16安打のオオタニを抑えることだ」と記載。初戦で大谷は4打数2安打、1打点、1四球で、2度も本塁に生還している。

「はたしてメッツはオオタニをどのように抑えるのだろうか」。デ・ニコラ記者は、「初戦でセンガが1回1/3で降板したため、メッツはデビッド・ピーターソン、ダニエル・ヤングの両左腕を含む4人のリリーフを使う必要があった。ただ、こうなると第2戦の大谷対策が少々厄介な状況になる」と予見した。

 大谷、フリーマン、マンシー、ラックスと強力な左打者を擁するドジャースに対して、メッツは初戦でピーターソン(2回1/3、40球)とヤング(1回1/3、18球)を起用。そのため、「現状、40球を投げたピーターソンは明日の第2戦で起用できないため、メッツはマナエアとヤングの2人の左腕だけで大谷を無力化しないといけない」と第2戦のポイントを挙げている。
 
 大谷に対して左投手を起用する有効性は、データからも明らかになっている。デ・ニコラ記者は、大谷に関する以下のようなレギュラーシーズンのデータを掲載した。

対右投手の打撃成績 .322/.411/.717(左から打率、出塁率、長打率)
対左投手の打撃成績 .288/.349/.518

対右投手の本塁打 42本
対左投手の本塁打 12本

対右投手の三振率 21.6パーセント
対左投手の三振率 23.3パーセント

 大谷の成績は対右投手よりも、対左投手のほうが落ちる。そのためメッツは左投手をブルペンに用意しておきたいが、2戦目では先発マナエア、ブルペンのヤングしか左腕がいない。

 リーグ優勝決定シリーズで登録されている先発の登録メンバーは、右の千賀とルイス・セベリーノ、左はマナエアとホセ・キンターナ。ブルペンは、エドウィン・ディアス、ライン・スタネック、フィル・メイトン、リード・ギャレット、ホセ・ブット、タイラー・メギルが右腕で、左腕はピーターソンとヤングだけ。

 はたしてメッツは第2戦以降、大谷相手にどのようなプランを練っているのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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