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プロ野球

【ドラフトで日本ハムが狙うべき選手】喫緊の補強ポイントはセンターでも「その年のNo.1を狙う」方針は今年も変わらないはず<SLUGGER>

出野哲也

2024.10.19

金丸も逸材ながら、今年のドラフトNo.1を選ぶなら、やはりスター性も含めて宗山になるか? 写真:

金丸も逸材ながら、今年のドラフトNo.1を選ぶなら、やはりスター性も含めて宗山になるか? 写真:

 いよいよ10月24日にプロ野球ドラフト会議が行われる。各チームの育成状況や弱点を踏まえた上で、「誰を指名するか」ではなく「誰を指名するべきか」という観点からドラフトを展望する。6年ぶりのCS進出を果たした日本ハムはどのような戦略で臨むべきだろうか。

【基本方針】
補強ポイントにこだわらず、才能のある選手を指名

【補強ポイント】
●打力のある遊撃手・中堅手

【理想の指名】
1位:宗山塁(遊撃手/明治大)
2~3位:柴崎聖人(外野手/大阪経済大)、もしくは飯山志夢(外野手/立正大)
3~4位=高橋幸佑(投手/北照高)
 
 日本ハムの1位指名を予想するのは難しくない。このチームは「その年のNo.1」を指名するのが絶対的な基本方針だからだ。たとえ明白な補強ポイントがあっても、清宮幸太郎や佐々木朗希(ロッテ)のような超大物がいれば、クジの重複を恐れず指名に向かってきた。今年もその方針に変化はないはずだ。
 
 もっとも、今年のNo.1が誰かという点では議論が分かれるだろう。金丸夢斗(関西大)は将来のエース候補のなり得るが、それでも1位は宗山塁(明治大)がベストの選択だろう。

 プロでもすぐ通用すると評判の好守に加え、打撃でも東京六大学通算100安打&10本塁打をクリア。即戦力を確実視される遊撃手は極めて希少価値が高く、獲得できれば7~8年はショートの心配はしないで済む。今季、正遊撃手を務めた24歳の水野達稀も成長してはいるが、今季のOPSは.606で、レギュラーとしては物足りない。ルックスも含めてスター性も抜群で、まさに今季からチームに復帰した栗山英樹CBO好みの選手だ。

 ただ宗山は、すでに出身地の広島が1位指名を表明するなど、複数球団による競合が確実。残念ながらクジに外れた場合は、比較的豊作の高校生投手に転換するべきだ。完成度の高い今朝丸裕喜(報徳学園高)、スケールの大きな藤田琉生(東海大相模高)、二刀流の可能性を秘める柴田獅子(福岡大大濠高)あたりが候補になるだろう。

 補強ポイントという観点では、現レギュラーの松本剛がOPS.568でリーグ最下位のセンターに、即戦力タイプを加えたい。第1候補は、大学通算100安打以上のヒットマシーン柴崎聖人(大阪経済大)。日本ハムOBでもある高代延博監督の教え子で、岐阜第一高では現在チームに所属する阪口樂の1年先輩という縁もある。本職はライトだが、センターも問題なくこなせるはずだ。

 万波中正をライトからセンターにコンバートすれば指名候補の幅はさらに広がり、打撃が自慢の吉納翼(早稲田大)も浮上する。足と肩が長所の飯山志夢(立正大)は、内野のユーティリティとして長く愛されたチームOBの飯山裕志の息子でもあり、ファイターズ入りを望んでいるファンも多いだろう。

 中~下位では地元・北海道の逸材も抑えておきたい。その筆頭は140キロ台後半のボールを投げ、担当スカウトも高く評価する左腕の高橋幸佑(北照高)。このところ長身の高校生投手を獲得して成果を上げている点を考えれば、札幌出身の187cm右腕・茨木佑太(帝京長岡高)も狙い目だ。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『メジャー・リーグ球団史』『プロ野球ドラフト総検証1965-』(いずれも言視舎)。

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