いよいよ日本時間10月26日(現地27日)からドジャース対ヤンキースのワールドシリーズが始まる。果たして頂点に立つのはどちらのチームなのか。
【ワールドシリーズ戦力分析:投手】先発陣は質・量両面でドジャースに勝るヤンキース。長打阻止能力でも顕著な差<SLUGGER>
大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、テオスカー・ヘルナンデス、アーロン・ジャッジ、フアン・ソト、ジャンカルロ・スタントンと名だたる強打者が揃い、実際ポストシーズンでも派手な一発攻勢でファンを沸かせてきた両チーム。だが、彼らの強みはそれだけではない。
それはずばり選球眼の良さだ。レギュラーシーズンの打線全体のボールゾーンスウィング率を見ると、ヤンキースが24.9%でMLBベスト。ドジャースが25.7%で2位につけている。ポストシーズンでも同様に、出場12チームでヤンキースとドジャースが1、2位を占めている(24.2%、25.2%)。
ボール球には手を出さず、誘い球にも乗らず、カウントを有利にした上で相手投手がストライクを取りに来た球を逃さず長打にする――そんな打撃が両チームの真骨頂と言っていい。
実際、ドジャースはナ・リーグ優勝決定シリーズ6試合でメッツ投手陣から実に42個の四球を引き出した。一方のヤンキース打線も今ポストシーズン通算で四球率13.9%を記録し、これはドジャースの12.6%を上回る。 豪快な本塁打の陰には大量の四球があり、その四球が両チームの得点の源泉となっていると言っても過言ではないのだ。
では反対に、ボール球に手を出さない打線に対してより有効な投手陣を揃えているのはどちらのチームなのだろうか。
まず、今ポストシーズンにおけるストライクゾーン投球率(Zone%)を見ると、ヤンキースが48.5%でドジャースの48.1%をわずかに上回る。
次に、ボールゾーンの球をスウィングさせた割合(O-Swing%)はどうか。ここではヤンキースの34.5%に対してドジャースは29.3%とかなり低い。つまりドジャース投手陣はヤンキースほどボールゾーンの球で相手のスウィングを誘発できていない=明らかなボール球が多いということが推察される。
そう考えると、ワールドシリーズでの打撃勝負はわずかにヤンキース有利とみることもできるが果たして......?
構成●SLUGGER編集部
【ワールドシリーズ戦力分析:走塁】抜群の盗塁成功率を誇るドジャース。ヤンキースがMLBワーストに沈む「新型指標」とは<SLUGGER>
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