MLB

波紋を呼んだロバーツ監督の最終候補“選外” 現地メディアではなおも異論飛び交う「サンディエゴに5ゲーム差」「もっと高く評価されるべき」

THE DIGEST編集部

2024.11.14

ワールドシリーズでは投手陣をしっかりマネジメントして、チームを世界一に導いた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 全米野球記者協会(BBWAA)が選出した今季のMLB個人賞、各部門の最終候補が現地時間11月11日に発表された。その顔ぶれには、賛否などのさまざまな声が上がっており、その余波は現在も続いている。

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 特に、ナ・リーグ監督部門が大きな話題となっており、ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督の"選外"という結果には、反響が止まらないようだ。ドジャースをワールドシリーズ制覇に導いた指揮官が最終候補に残らなかったことについて、米メディア『FANSIDED』が現地時間11月12日に特集記事の中で独自の主張を展開している。

 同メディアは、ナ・リーグ監督部門の選考について「大きな問題だ」と評しながら、最終候補3名に言及。ニューヨーク・メッツのカルロス・メンドーサ監督、ミルウォーキー・ブルワーズのパット・マーフィー監督、それぞれの選出には今季の功績を称えるなど理解を示しつつも、サンディエゴ・パドレスのマイク・シルト監督に対しては、「ロバーツよりも優れている理由は何なのか?」と疑問を呈している。

 さらに、「サンディエゴ・パドレスには豊富な才能が揃っており、先発投手陣の怪我などの問題があったものの、シーズン中に勝利を積み重ねて93勝を達成できるだけの実力を持ったチームだった」と今季の成績を振り返っており、その上で、「確かに、ロバーツがドジャースで享受している『財政的な優位性』や『選手育成の強み』も指摘されるかもしれないが、彼はその育成体制の一翼を担っているのだ」などと、両監督の貢献度を比較。

 加えて、ロバーツ監督に対し「彼はチームの先発投手陣全員が次々と怪我をしたにもかかわらず、マネジメントを続けてきた。そのような逆境にもかかわらず、ロサンゼルスは再びナ・リーグ西地区で優勝し、サンディエゴに5ゲーム差をつけた」とレギュラーシーズンでの実績を強調する。

 他にも同メディアは、「ロバーツには毎年豊富な戦力が与えられているが、それが彼の評価を完全に左右すべきではなく、今回のドジャースのロースターを巧みに使いこなした彼の働きは、もっと高く評価されるべきなのだ」と指揮官としての手腕、周囲の反応への持論を並べた。

 それぞれの球団の順位などをみても、今回の結果に対し意見が分かれることは当然と言えるだろう。だが何れにせよ、チームを世界一に導いた手腕への評価は決して揺らぐものではなく、米球界を盛り上げたロバーツ監督の功績も、長くファンの記憶に残り続けるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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