侍ジャパン

「山本由伸に匹敵する」プレミア12で来日したMLB敏腕記者が侍ジャパンの22歳を大絶賛。将来のメジャー入りに太鼓判を押す若侍を列挙

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.11.28

高橋はスーパーラウンド初戦の米国戦で4回8Kの快投をみせた。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 11月10日から同24日にかけて開催された野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は2週間にわたる激闘の末、台湾の初優勝で幕を閉じた。史上初の連覇を狙った侍ジャパンは決勝で敗れ、頂点にはあと一歩届かなかった。しかし、そのプレーぶりは現地で取材を続けた米識者の目にも、しっかりと焼き付けられたようだ。

 台湾でのオープニングラウンドを含め、東京ドームで実施されたスーパーラウンドまで熱心にプレミア12の取材をし続けたMLB敏腕記者のジョン・モロシ氏に今大会の野球日本代表について話を訊くことができた。MLB専門放送局『MLB Network』のフィールドレポーターも務める同氏は忙しい合間を縫って快く直撃取材に応じてくれ、「Samurai Japanには、メジャーリーガーになれる選手がたくさんいるよ!」と興奮気味に切り出し、今大会で印象に残った侍戦士の名を挙げた。

「ヒロト・タカハシ(高橋宏斗)には、とても興味があるね。もし彼がメジャーリーグに来るとしたら、少なくともヨシノブ・ヤマモト(山本由伸、ロサンゼルス・ドジャース)に匹敵するような選手になるだろう。彼のピッチングを間近で見て、私はとても感動した」
 
 まず真っ先に推したのは22歳の右腕だった。高橋は今大会2試合に先発登板し、15日の韓国戦では被安打7も4回を投げて8奪三振2失点と試合をつくり、勝利に貢献した。

 なによりモロシ氏が絶賛したのは、スーパーラウンド初戦の米国戦(21日)のピッチングだった。初回に三者連続空振り三振を奪う最高の立ち上がりで、その後も圧巻の投球を披露した高橋は4回70球を投げ2安打8奪三振、無失点の快投で9対1の完勝を呼び込んだ。

 試合後にモロシ氏は自身のXを更新し、多くのMLBスカウトが右腕を見守っていたことを明かし、「ヒロト・タカハシは凄まじいプレーをみせた。4回8奪三振のうち、6奪三振は衝撃的なエグいスプリットだった」と言及するほど、メジャーでも即通用するスプリットの切れ味に衝撃を受けた。

 同氏は他にも、「タイセイ(大勢)は、メジャーのクローザーになれる可能性があると思うよ。4番に座る若いショウタ・モリシタ(森下翔太)も、いつかメジャーリーガーになれると思うし、シュウゴ・マキ(牧秀悟)もメジャーの打者としての能力を持っている。そうそう、1試合2本塁打を放った(米国戦)カイト・コゾノ(小園海斗)も忘れてはいけない。彼もメジャーで通用する打者だ」と言葉を続けた。

「いま挙げたプレーヤーたちは、全員がメジャーのレベルにあると思う」と太鼓判を押したモロシ氏。メジャーリーガー不在の今大会で、若き侍の才能はMLB敏腕記者にとって大きな発見になったと考えているようだ。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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