11月10日から同24日にかけて熱戦が繰り広げられた野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は、台湾の初優勝で幕を閉じた。東京ドームで歴史を塗り替えた台湾野球について現地で取材を続けた地元記者に話を訊くと、侍ジャパンについて意外な事実が明らかになった。
台湾メディア『風傳媒』の黄信維記者によると、今回の日本チームには台湾国内からも熱い視線が注がれていた。インターネットの有料配信を中心に日本のプロ野球に関心を寄せている人がとても多く、なかでも育成選手を含め台湾人選手が多く在籍しているソフトバンクが台湾では一番の人気球団だと明かし、「たぶん一番有名なのは、栗原陵矢だと思います」と断言。侍打線の主軸として勝負強さを発揮した28歳のスラッガーを挙げた。加えて「彼はイケメンですしね」と、女性人気も高いことを付け足した。
だがパ・リーグ覇者だけではない。今年3月には巨人が球団創設90周年のイベントを台湾初の全天候型スタジアムである台北ドームで国際親善試合を行ない、地元の野球ファンから熱烈な歓迎を受けた。ゆえに、24日の決勝で先発した戸郷翔征や9回のマウンドに上がった大勢といったジャイアンツの選手も、台湾国内では人気の高い選手だと教えてくれた。
ちなみにオープニングラウンドが開催された台北ドームの最寄り駅である国父紀念館駅のエスカレーター前には、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)のド派手な広告看板がある。ニューバランス社のバット、ボールを手に持つ大谷の姿をスマートフォンで撮影する台湾の野球ファンの姿を現地で目撃したことを伝えると、黄信維氏は「台湾の皆さんは、みんな大谷選手のことを知ってますよ」と話し、日本人メジャーリーガーの影響力を次のように説明した。
「大谷選手は台湾でも、とても人気があります。昔はイチローと松井秀喜、そのあとダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)や前田健太(デトロイト・タイガース)なども知っています。台湾出身で、メジャーの有名選手といえば元ニューヨーク・ヤンキースの王建民(※2006年、07年に2年連続で19勝)だけですしね。日本はアジア野球のなかで一番の強豪国ですから日本のプロ野球選手がアメリカに挑戦するときには、台湾もその選手を頑張れ!頑張れ!って応援する気持ちがあるのです」
今オフにはロッテの佐々木朗希がポスティングシステムで、巨人の菅野智之が海外フリーエージェント権を利用してのメジャー入りをすでに表明しており、かつて日の丸を背負った侍戦士が海を渡る。日本人選手の挑戦には異国からも熱いエールが送られている。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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だがパ・リーグ覇者だけではない。今年3月には巨人が球団創設90周年のイベントを台湾初の全天候型スタジアムである台北ドームで国際親善試合を行ない、地元の野球ファンから熱烈な歓迎を受けた。ゆえに、24日の決勝で先発した戸郷翔征や9回のマウンドに上がった大勢といったジャイアンツの選手も、台湾国内では人気の高い選手だと教えてくれた。
ちなみにオープニングラウンドが開催された台北ドームの最寄り駅である国父紀念館駅のエスカレーター前には、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)のド派手な広告看板がある。ニューバランス社のバット、ボールを手に持つ大谷の姿をスマートフォンで撮影する台湾の野球ファンの姿を現地で目撃したことを伝えると、黄信維氏は「台湾の皆さんは、みんな大谷選手のことを知ってますよ」と話し、日本人メジャーリーガーの影響力を次のように説明した。
「大谷選手は台湾でも、とても人気があります。昔はイチローと松井秀喜、そのあとダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)や前田健太(デトロイト・タイガース)なども知っています。台湾出身で、メジャーの有名選手といえば元ニューヨーク・ヤンキースの王建民(※2006年、07年に2年連続で19勝)だけですしね。日本はアジア野球のなかで一番の強豪国ですから日本のプロ野球選手がアメリカに挑戦するときには、台湾もその選手を頑張れ!頑張れ!って応援する気持ちがあるのです」
今オフにはロッテの佐々木朗希がポスティングシステムで、巨人の菅野智之が海外フリーエージェント権を利用してのメジャー入りをすでに表明しており、かつて日の丸を背負った侍戦士が海を渡る。日本人選手の挑戦には異国からも熱いエールが送られている。
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