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プロ野球

【新助っ人診断】巨人パーラのプレースタイル、特長は?「長打」でも貢献できるのか?

THE DIGEST編集部

2020.01.23

ゴロ性の打球が多いパーラ。東京ドームで長打を放てるかはひとつの注目ポイントになりそうだ。(C)Getty Images

ゴロ性の打球が多いパーラ。東京ドームで長打を放てるかはひとつの注目ポイントになりそうだ。(C)Getty Images

 助っ人外国人。それはチームの弱点を最も効率的に補うことができる、即効性のある補強策だ。本コラムでは、昨今の野球界のトレンドを踏まえつつ、2020年シーズンの新外国人選手をピックアップし、注目ポイントと併せて紹介する。今回は、巨人に加入したヘラルド・パーラだ。

    ◆    ◆    ◆

 2019年メジャーリーグのワールドチャンピオンであるワシントン・ナショナルズの一員が来日する。登場曲であるベービーシャークに合わせた”シャーク・ダンス”で球場中を熱狂させた通称「サメ男」だ。

【プレースタイル・役割】
 メジャー通算で三振率17.2%のコンタクトスキルと、広角打法を武器とする中距離タイプの左打者だ。

 昨年所属したゲレーロとビヤヌエバは、試合の局面を変えるような一発を放つ”意外性”をもっていたが、根本的に速球に振り遅れる場面が多く、得点圏での弱さも目立った。しかし、このパーラは速球に強い。2019年でも通算でも、フォーシームには率を残し、空振りも少ない。そして、チャンスであるほど成績が向上する。走者がいる場面では、ミート重視に切り替えることで高打率を記録し、三振も大幅に減らしている。このようなケースバッティングができる点は、昨年の外国人勢にはあまり見られなかった要素だ。5番でクラッチヒッターとしての働きが期待される。

 守備は両翼が本職で、強肩を武器に、2011年にはレフトで、2013年にはライトでゴールドグラブ賞に輝いた。この時と比較すると守備力は落ちているが、依然として高水準をキープし、自慢の強肩も健在だ。一塁を守る事もできるため、ユーティリティ性を重要視する原監督にも好まれるだろう。
 
【注目ポイント】
 ズバリ「長打力」を発揮できるか、だ。前述の通り、パーラは中距離タイプの打者だが、助っ人外国人には最低限のパワーツールは求められる。そのうえ、本拠地は東京ドーム。変化球攻めも考えられる日本の野球で、どれだけ本塁打を含む長打を放てるかは、チームの成績にも直結しそうだ。

 元々、ゴロ性の打球が多い特徴があり、低めの変化球やムービングファストボールに対しては、この傾向が顕著になる。また、巧打者でありながら、低めのボール球の変化球に手を出すシーンも散見された。ボール球に不用意に手を出し、ゴロアウトを増やすことだけは避けたいところだ。

文●NPB外国人選手好きのtweet (@cpmmaff)

【著者プロフィール】
1992年生まれ。外国人選手をターゲットにしたアマチュアスカウティングが趣味の社会人。NPBで輝くことができる候補の発掘や、新外国人選手の分析等、ツイッターで情報発信を続けている。英語力は0。
 
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