実にMLBの20球団が名乗りを上げていた佐々木朗希の獲得レースは、１月18日に決着を見た。選手本人が公式インスタグラムでロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結んだことを発表。大本命と目されていた世界チャンピオンへの入団を決め、米メディアも一斉に速報で伝えた。
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　現在23歳の佐々木は、いわゆる「25歳ルール（25歳未満）」のためマイナー契約しか交わせない。契約金にも制限があり、獲得を目ざす球団は国際ボーナスプールという資金を捻出する必要がある。ドジャースはおよそ500万ドル（約７億8000万円）だったボーナスプールをトレードなどを繰り返して増額。最終的に650万ドル（約10億1400万円）で佐々木サイドと合意に至ったと報じられている。

　MLBにおける佐々木の評判や声価からすれば、かなり低い契約金と言わざるを得ない。MLB公式サイトは「日本の天才、ササキはドジャースを選択した」と題した特集記事を掲載。なぜ25歳になるまで待たず、このタイミングで佐々木はあえてMLB挑戦を決意したのか。その真意を代理人であるジョエル・ウルフ氏のコメントを交えて紹介した。

　詳細については明かさなかったウルフ代理人だが、クライアントである佐々木とは、球団の規模、拠点となる都市、チームの成功、そして日本人選手が在籍しているかなどのファクターが話し合われたという。そのうえで、同代理人は「彼はそれらのファクターに関して、ほかの選手のような典型的なものの見方をしていなかった。ササキにとってもっとも重要なのは、MLB史上最強の投手になるということなのだ」と説明した。
  　MLB公式サイトは「まさにそれこそがこのタイミングで彼がMLB行きを選んだ大きな理由だ」と記し、「あと２年待っていれば、ヤマモト（山本由伸）と同程度の契約を手に入れていたかもしれない。ヤマモトはMLBで一球も投げていない状況で、投手として史上最高額の12年総額３億2500万ドル（約507億円）という契約を掴んだのだから」と言及。10億円強という額面でのマイナー契約と佐々木の決断に、やはり驚きを隠せない様子だ。

構成●THE DIGEST編集部

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