満票での殿堂入りを逃したイチロー氏について、米紙『New York Post』も疑問を抱いたようだ。

「イチロー・スズキが殿堂入りに選ばれた。しかし、選出者が発表された後、誰もが同じ疑問を抱いた。394人の記者のうち、イチローに投票しなかった１人は誰なんだ？」

　イチロー氏は2001年から19シーズンに渡ってMLBでプレー。シアトル・マリナーズの１年目に新人王、MVP、ゴールドグラブ賞、シルバースラッガー賞を受賞し、瞬く間にその名を轟かせた。

　MLB通算3089安打、打率.311、780打点、509盗塁、117本塁打、首位打者２回、盗塁王１回、最多安打７回と、数々の記録を打ち立て表彰を受けてきた同氏は、満票での殿堂入りが有力と見られていた。

　しかし、全米野球記者協会（BBWAA）の394人の記者のうち、１人だけがイチロー氏に投票しなかった。

”満票逃し”に、米著名記者らが猛反発。同紙は「記者、関係者、アナリストらは、イチローを選ばなかった人物を軽蔑」と記して、それぞれの不満の声を紹介している。

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  　米紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者は「能無しは前に出てこい！」と怒りを表わし、米放送局『ESPN』のNFLアナリスト、ダミアン・ウッディ氏は「イチローに投票しなかったばか者は誰だ？」と疑問を投げかけた。

　米ポッドキャスト番組『Underdog MLB』のキャスター、ジャレッド・カラビス氏は、「投票者がイチローの功績を見て、“こいつは違うな”と思えるのが理解できない」と非難。

『FOX Sports』のアナリスト、ベン・バーランダー氏も、「イチローは１票足りずに満票での殿堂入りを逃した。投票しなかったヤツは名乗り出て、理由を説明しろ」と声を荒げている。

　また、『ESPN』のバスター・オルニー記者も「イチローに票を投じなかった人が、理由をどう述べるのかが興味深い」と当惑していた。

　394人中、393人の票を集めたイチロー氏の殿堂入りは、後味の悪さを残した。

構成●THE DIGEST編集部

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